「江華島(カンファド)1日ツアー」体験レポート
作成日:08.05.16更新日:14.09.18
ソウルの北西に位置した江華島(カンファド)は、仁川(インチョン)広域市に属した韓国で5番目に大きな島。地理的要因から昔から交通と国防の要地として歴史的事件の舞台となり、古代から近・現代にいたる貴重な遺跡も数多く残されています。また山と海が織り成す豊かな自然の風景が広がっており、公害汚染のないグリーン観光地としても有名。そんな島の魅力を一度に堪能できる江華島1日ツアーにコネストスタッフが参加!緑いっぱいののどかな風景に癒されながら、韓国の歴史の足跡をたどる旅に出かけてみましょう。
ツアーコース
本土と2つの橋で繋がっている江華島。ツアーは北にかかる江華大橋(カンファデギョ)から島に入り、午前は江華島北部の高麗宮址(コリョグンジ)(※)、江華支石墓(コインドル)、江華平和展望台を見学。午後は南に下って伝燈寺(チョンドゥンサ)、広城堡(クァンソンボ)、徳津鎮(トッチンジン)、草芝鎮(チョジジン)を観覧後、南にかかる草芝大橋(チョジデギョ)を渡ってまたソウルに戻ってくるというコースです。計7箇所を回る盛りだくさんの内容で、出発前からわくわく!
※高麗宮址は月曜日のみ見学。火~日曜日は江華歴史博物館を観覧します。
※高麗宮址は月曜日のみ見学。火~日曜日は江華歴史博物館を観覧します。
出発前の注意ポイント
・参加の際は運動靴で!たくさん歩くので、履きなれた歩き易い靴で行くのがベストです。
・水分補給用の水を準備!歩いている途中で喉が渇いた時に。
・日焼け・日差し対策!日焼け止めや日傘、サングラスなどでしっかりガード。
・いざという時のためにティッシュを!観光地とはいえトイレにティッシュがないことも・・・。
高麗宮址(コリョグンジ)
ソウルから車で走ること約1時間30分。最初に訪れた「高麗宮址(コリョグンジ)」は、高麗時代にモンゴル軍の侵略に備えて都を「江華島」に遷した1232年から39年間、臨時首都として機能した宮廷の跡地。朝鮮時代には官庁の建物が多く建てられ、地方政治の中心にもなっていました。
その後、清やフランスとの戦いで多くの建物が消滅してしまいましたが、官僚が行政を行なっていた「江華留守部 東軒(トンホン)」や、王室関連の書物を保管していた王立図書館「外奎章閣(ウェギュジャンガッ)」など補修・復元された建物を観覧できます。
展示や当時の官僚たちの様子を表現した人形などもあり、外敵の侵攻に耐え忍んだ高麗・朝鮮の歴史が感じられます。
その後、清やフランスとの戦いで多くの建物が消滅してしまいましたが、官僚が行政を行なっていた「江華留守部 東軒(トンホン)」や、王室関連の書物を保管していた王立図書館「外奎章閣(ウェギュジャンガッ)」など補修・復元された建物を観覧できます。
展示や当時の官僚たちの様子を表現した人形などもあり、外敵の侵攻に耐え忍んだ高麗・朝鮮の歴史が感じられます。
江華支石墓(コインドル)
次に訪れたのは、世界で最も多くの支石墓が点在しているという韓国で、特に美しい形と大きさで有名な「江華支石墓」。支石墓は韓国語で「コインドル」と呼ばれ、先史時代に石で造られたお墓のことです。
「江華支石墓」は「ユネスコ世界文化遺産」に登録され、テーブル状に組んだ形(北方式と呼ばれる)では韓国内最大規模。
周辺は公園となっており広い敷地内にドーンと佇むコインドルは、遠くから見ても威厳たっぷり。近くで見ると想像よりはるかに大きくて驚きました。約80トンもある石をどうやって上にのせたのか…。古代の人々に想いをはせた不思議な時間でした。
「江華支石墓」は「ユネスコ世界文化遺産」に登録され、テーブル状に組んだ形(北方式と呼ばれる)では韓国内最大規模。
周辺は公園となっており広い敷地内にドーンと佇むコインドルは、遠くから見ても威厳たっぷり。近くで見ると想像よりはるかに大きくて驚きました。約80トンもある石をどうやって上にのせたのか…。古代の人々に想いをはせた不思議な時間でした。
江華平和展望台
韓国で最も間近に北朝鮮を眺めることができる「江華平和展望台」は、江華湾を挟んで対岸に位置する北朝鮮までたったの2.3km。肉眼でもしっかり見ることができ、その近さを実感!屋内・外に設けられた望遠鏡では人が歩いている姿を確認できることもあるといいます。
南北統一を願う祈願所や朝鮮半島の現代史について知ることができる展示室、離散家族が先祖に祭祀を行なう「望拝壇」なども見学。南北分断という事実を改めて実感し、停戦状態にある朝鮮半島の現状を肌身で感じた意義深い時間となりました。
南北統一を願う祈願所や朝鮮半島の現代史について知ることができる展示室、離散家族が先祖に祭祀を行なう「望拝壇」なども見学。南北分断という事実を改めて実感し、停戦状態にある朝鮮半島の現状を肌身で感じた意義深い時間となりました。
ランチタイム
伝灯寺(チョンドゥンサ)
広城堡(クァンソンボ)
山から海へと移動し、お次は1871年に朝鮮と開国を迫ったアメリカ軍との間で起きた辛未洋擾(しんみようじょう)事件の決戦地広城堡(クァンソンボ)へ。朝鮮半島と江華島の間に広がる江華海峡を守るために作られた要塞で、激戦が繰り広げられたといいます。現在は一帯が自然公園になっており、豊かな緑と海の風景を満喫しながら、当時を思わせる大砲や決戦に利用された砦を見ることができます。今はのどかなこの地で、昔大きな争いがあったことを思うと、胸が痛くなりました。
徳津鎮(トッチンジン)
海岸沿いをさらに南に下って行くと、広城堡と共に江華海峡を守る重要な要塞であった徳津鎮(トッチンジン)があります。江華海峡で最も強力だと言われた砲台や鎖国の意志を表明した警告碑などを見学できます。当時15門もの大砲が並んでいたという砲台はとてもリアル。激しい砲撃戦の一場面が思い浮かんで、一瞬背筋がぞっとするコネストスタッフでした。
草芝鎮(チョジジン)
最後に訪問したのは、日本が朝鮮の鎖国を解くきっかけとなった江華島事件(1875年)の舞台となった要塞草芝鎮(チョジジン)。砲弾の跡が残った城壁や松の木も残っており、当時の戦闘の激しさを物語っていました。ここで日韓両国が戦ったのかと思うと複雑な気持ちにもなりましたが、改めて現代史を振り返る良い機会となりました。
単なる観光に終わらない意義深い時間に
今に繋がる韓国の歴史と深く関わりのある江華島。今回ツアーに参加してみて、まるで波乱の朝鮮半島史をダイジェストで眺めているような気分になりました。
楽しさの中にも学んだり考えさせられる場所を多くまわりながら、単純な観光で終わらない韓国のもっと深い部分まで眺められたような気がします。また都会とは違うのどかな海と山の風景を堪能でき、ソウルでは感じ難い自然の美しさとおいしい空気を満喫できました。
歴史に興味のある方、またこれから知ってみたい方、大都市ソウルとは違った韓国の姿に触れてみたい方、江華島1日ツアーに参加して、今まで見えてこなかった新しい韓国を体感してみませんか。
楽しさの中にも学んだり考えさせられる場所を多くまわりながら、単純な観光で終わらない韓国のもっと深い部分まで眺められたような気がします。また都会とは違うのどかな海と山の風景を堪能でき、ソウルでは感じ難い自然の美しさとおいしい空気を満喫できました。
歴史に興味のある方、またこれから知ってみたい方、大都市ソウルとは違った韓国の姿に触れてみたい方、江華島1日ツアーに参加して、今まで見えてこなかった新しい韓国を体感してみませんか。
地図
- 掲載日
- 14.09.18
(更新履歴)
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・記事全体を更新しました(20230324)
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