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- ハングルの歴史
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韓国語をあらわす文字「ハングル」ハングルの創製者「世宗大王」韓国人で知らない者はいない、朝鮮王朝第4代王の世宗(セジョン)。ハングル創製をはじめとする数々の科学的業績から「大王(テワン)」や「聖君(ソングン)」とも称されます。
「民は国の根であり、根がしっかりしていてこそ平安な国となる(백성은 나라의 근본이니 근본이 튼튼해야 나라가 평안하게 된다)」という言葉で知られ、今なお韓国で尊敬されている歴史的人物です。光化門(クァンファムン)広場の世宗大王像1万ウォン札の肖像も世宗大王世宗は、三男でありながら弱冠22歳で即位。幼い頃から類まれな読書家として知られ、様々な学問に長けていただけでなく、分析・批評まで行なう専門家並みの博識家だったと伝えられています。
日時計や水時計、測雨器、天体観測器など、民衆の生活に役立つ発明を次々と主導し、韓国の歴史上もっとも優れた儒教政治と華やかな民族文化を花開かせました。ハングルが誕生した背景「訓民正音」の複製本ハングルができる前の韓国では、韓国語(当時は朝鮮語)と言語体型が異なる中国の漢文が使われていました。
しかし、この漢文や漢字を理解できるのは高級官吏や学校に通えるお金持ちなど、支配層のみ。一般庶民は書くことはおろか読むこともままならなかったといいます。
そこで、世宗大王は民衆にも分かりやすい独自の文字を作るため、当時の有名な学者たちを集めハングルを作り上げ、1446年10月9日に大々的に公布しました。これによって、韓国語の正確な表記ができるようになりました。「訓民正音(フンミンジョンウム、훈민정음)」(国宝第70号)は、ハングルの成り立ちや原理を記した解説書で、木版33枚66ページに239種547字の文字が記されています。文字創製の記録書として1997年に「ユネスコ世界記録文化遺産」に登録されました。ハングルの発展と現在子音と母音を組み合わせるハングルキーボード朝鮮王朝時代、ハングルは漢文の補助的存在と軽視され「諺文(オンムン、언문)」と称されもしました。
1894年に、第26代王・高宗(コジョン)の勅令によってハングルがようやく国字化されますが、当初は漢字と組み合わせて使用されました。
「ハングル」という名称は、言語を弾圧された日本の植民地時代に韓国語学者たちによって生まれ定着したとされます。初めてハングルという呼称を用いたのは、韓国語学者であり独立運動家でもあった周時経(チュ・シギョン)と伝えられています。「ハングルの日」は祝祭日ハングルを詳しく知ろう世宗大王を知るなら世宗物語
光化門広場の地下にある常設展示館。世宗の年代記の映像や、発明品の模型を展示したコーナーがあり、世宗の生涯と業績に触れることができます。「訓民正音」複製本展示もあります。ハングルに触れ合うなら国立ハングル博物館
「訓民正音」などハングルに関する貴重な資料が1万点ほど展示されています。画面をタッチしたり映像に合わせて動いたりしながら、ハングルを学習できる仕掛けもあり、文字の仕組みや子音と母音の種類、発音などを気軽に学ぶことができます。漢字からハングルへの変遷を知るなら新聞博物館新聞博物館
漢字混用からハングル中心への変化がもっとも顕著に見られる、新聞を扱った博物館。韓国の大手新聞社「東亜日報(トンアイルボ)」の過去の新聞紙面展示や、体験コーナーもあります。