安重根義士記念館

アン・ジュングンウィサキニョムグァン / 안중근의사 기념관 *登録日時点の情報のため、変更する可能性があります。

L o a d i n g ...

乙支路・忠武路・南山

4.5

6件

南山公園内、日韓で知られた民族運動家の展示館韓国で有名な独立運動家、安重根(アン･ジュングン)の遺品や関連資料により思想や精神、生涯を知る目的にソウルの南山(ナムサン)の中腹に造られた安重根義士記念館。2000年代に入り国の支援金と有志の募金などにより建物を拡張し、安重根没後100年の2010年に再オープンしました。展示室は地下１階から２階まで。地下では伝統服を身にまとった安重根の像と、血書入りの太極旗が巨大なモチーフとなり、観覧客を迎えます。忠実に再現されたレプリカを中心に彼の生い立ちから活動、処刑されるまでがテーマごとに展示されています。

独立運動家、安重根を知る展示館

韓国で最も有名な独立運動家の一人として知られる人物、安重根(アン･ジュングン)。その遺品や関連資料により彼の思想や精神、生涯を知ることを目的につくられたのが、南山(ナムサン)の中腹に位置する「安重根義士記念館」です。

1970年の設立後、2000年代に入り国の支援金と有志の募金などにより建物を全面拡張。安重根没後100年にあたる2010年に完成、10月26日に新たな施設で再オープンしました。

韓国の義士、安重根
安重根(1879～1910年)は大韓帝国末期の教育者、民族運動家。黄海道(ファンヘド。現在の朝鮮民主主義人民共和国)にて出生、青年期にカトリックの洗礼を受けました。

学校設立などの教育活動を経て、「義兵運動」に参加。大陸を中心に抗日闘争を繰り広げます。1909年10月26日に中国大陸のハルビンにて韓国統監府初代統監・伊藤博文を狙撃、殺害した罪で死刑となり生涯を閉じました。韓国では抗日抗争に身を捧げたとして義士(ウィサ)と呼ばれ、その死は殉国と称えられています。

死後に韓国で勲章が追叙されたほか、現在でも彼を題材にした演劇や書籍などが発表されています。

Nソウルタワーや南山公園と一緒に

Nソウルタワーが見下ろす南山公園。公園西側には南山図書館や噴水広場があり、「安重根義士記念館」が建つのもその一角です。南大門市場のある会賢(フェヒョン)駅などからもアクセスできますが、上り坂が続くのでバスやタクシーを利用しても。

旧館があった敷地のすぐ裏につくられた施設は、装飾を排したシンプルな外観。「静かな気持ちで訪れてほしい」と、入口が外から見えない迷路のようなつくりです。正面右端にあるスロープを下るとB１階の案内デスクに到着。伝統服を身にまとった処刑直前の安重根像と、自ら記したとされる血書入りの太極旗が巨大なモチーフとなり、観覧客を迎えます。

施設は半透明のボックスが連なるような形

案内デスク

入口横、安重根像と太極旗モチーフ

階ごと流れに沿った展示

旧館の10倍ほどに規模が広がったという展示室は、B1階から２階まで。安重根の生い立ちから活動、生涯を閉じるまでがテーマごとに展示されています。獄中で書かれた遺墨をはじめ遺品の現品は見つからないか日本にある場合が少なくないとのこと。展示は忠実に再現されたレプリカを中心に構成されています。

B1階生涯を俯瞰

B１階は安重根の生涯と、その背景となる時代を俯瞰するフロア。安重根の誕生からその生涯、彼に引き続いて運動家として活動した子孫一族の家系図などが見られます。

年譜や写真資料がメイン

運動に携わった子孫の紹介

韓国建国の功労者に与えられる
「建国勲章」

１階カトリック入信～国内外での活動

カトリック入信後、安重根が国内外にて繰り広げた活動を紹介する展示室。日本による韓国併合の進行に連動するように、教育活動から大陸亡命へと身を転じ、抗日闘争に乗り出した様子やそのルートなどが中心です。同士らとともに指を切断、独立への信念を固めた「断指同盟」の様子を再現した生々しい展示も。

２階伊藤博文銃撃～「殉国」まで

歴史の現場となるハルビンでの伊藤博文銃撃を、模型と当時撮影された映像でつづった展示からスタート。当時の新聞報道や事件の検分記録も見られます。奥には旅順地方裁判所での公判を再現した模型や旅順刑務所監獄の様子、死の直前に伝えられた遺言などが続きます。

また同フロアには安重根が獄中で書き残した遺墨のレプリカ展示室や特別展示室、総合映像室、体験室も。タッチパネルや記念葉書・スタンプコーナーなどがある体験室は、子どもたちの利用が多いそう。

遺墨展示室

体験室

体験室では写真入り葉書なども作れる

その他施設

B1階の追慕室

２階で全ての展示を見終えると、階段を下りてB１階へ戻ります。階段の先には追慕室と記念品販売コーナー(支払いはウォン現金のみ)があります。日本語版の書籍や記念館オリジナルグッズなどが用意された販売コーナー横が出口です。

このほか１階には韓国語関連書籍が並ぶ休憩コーナー(飲食禁止)があり。野外にもリニューアルとあわせて新しくなった記念像や、名句として知られる自筆の句が刻まれた記念碑などの見どころが並びます。

背後に見える歴史のうねりを感じて

家族連れや学生、年配中心に訪れる韓国人見学客のほかに、日本人の団体客も多いという「安重根義士記念館」。団体向けに45分程度の韓国語無料ガイドサービスがあるので、言葉のわかる人とともに利用してもいいでしょう。日本が朝鮮半島支配を進めていく、まさに激動の時代の舞台に立った安重根。その背後に見える日韓近代の歴史のうねりを、「安重根義士記念館」で感じてみてはいかがでしょうか。

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基本データ

店名	安重根義士記念館
ジャンル	博物館・美術館・展示館・映画館
観覧時間の目安	1.0時間
電話番号	02-3789-1016、02-3789-1026
営業時間	(3～10月)10：00～18：00(最終受付17：00)、(11～2月)10：00～17：00(最終受付16：00)
休業日	月曜 ※月曜が祝日の場合、営業し翌日休業、1月1日、旧正月・秋夕(チュソク)の連休
日本語	一部スタッフ可
その他外国語	不可
Eメール	なし
関連サイト	patriot.or.kr

バリアフリー施設	車椅子用トイレ、エレベーター、スロープ
その他備考	・日本語表示：あり(一部展示品のみ。基本は韓国語メインに英語併記。日本語パンフレットあり) ・日本語無料ガイド：なし(韓国語無料ガイドあり。15～60名程度で１日２組、前日までに電話予約)