漢江の中洲、汝矣島(ヨイド)にある韓国政治を象徴する建物 巨大なドームが特徴的な韓国の政治の中心地、国会議事堂。漢江(ハンガン)の中洲、汝矣島(ヨイド)の12.5%を占める広大な敷地に、本会議場が入った本館、議員会館、国会図書館などが建ち並んでいます。一部施設除き一般にも一部予約制で公開されています。議事堂内に国会の歴史を年代順にパネルで紹介した展示コーナーや大理石で作られたモザイク模様が美しい中央ホール、憲政記念館に歴代の国会議長の肖像画や外国から贈られた品物があります。国会広場の美術品や議員庭園も見どころです。
遠くから見てもそれと分かる、エメラルドグリーンの巨大なドームが特徴的な韓国の国会議事堂。国民の代表者(国会議員)が集い、国政を議論したり法律を作ったりする韓国政治の中心的存在です。
国会議事堂があるのは、
漢江(ハンガン)の中洲、
汝矣島(ヨイド)。島全体の12.5%を占める広大な敷地に、本会議場が入った本館、議員会館、国会図書館などの施設が建ち並んでいます。
そんな国民の、国民による、国民のための政治が行われる国会議事堂は、1993年以降、「開かれた行政」の名の下、一部施設除き一般市民にも公開されるようになりました。韓国を代表する政治の殿堂には、実は知られざる興味深い秘密がいっぱい!それでは早速、国会探検に出かけてみましょう!
国会議事堂内の建物
※右上のレベルで拡大・縮小が可能です。地図上をドラッグすると、移動することができます。
国会議事堂
地下1階、地上7階からなる石造りの建物で、6年間の工事を経て1975年に完成。アジアでは最大規模を誇る国会議事堂です。中央のドームは銅版でできていて、完成当時は赤茶色をしていましたが、時が経つにつれ化学変化を起こし、現在のような風格のある緑色に変化していったそう。ドーム型のデザインは、「国民の多様な意見を、議論を通じて1つの結論へ収束させる」という議会制民主主義の本質を表しています。
柱に注目!
国会議事堂を支えている24本の柱。24という数字には、「24時間、24節気の間、国政に最善を尽くし続ける」という意味が込められています。また、正面に見える8本の柱は、韓国の8道(京畿道、江原道、忠清北道、忠清南道、全羅北道、全羅南道、慶尚北道、慶尚南道)を象徴しています。
天井に注目!
議事堂内には、最終審議が行われる「本会議場(第1会議場)」と、国家予算・決算を審議・確定する「予算決算特別委員会 会議場(第2会議場)」があります。本会議場の天井には、「1年365日、国民が見守っている」という意味で365個の電灯が設置されています。
4階には国会の歴史を年代順にパネルで紹介した展示コーナーがあるほか、歴代議員たちが在任記念に残した署名も飾られています。

展示コーナー

第3代国会議長選挙時の
集計風景

国会議員在任記念署名

第17代国会議員らの署名
床に注目!
大理石で作られたモザイク模様が美しい「ローテンダーホール」は、国会議事堂の中央ホール。真ん中に描かれた黄色の円は太陽を、円から伸びる24本の線は太陽の光線を表しています。
国会議員会館
1989年に建てられた地下2階、地上8階の国会議員会館。国会議員たちの個人事務所344室と、大小の会議室が入った建物です。こちらでは、議員299名のほか、秘書をはじめとした約2,000人の職員が勤務しています。
国会図書館
一般図書、法令資料、学術論文(修士・博士)など、380万点を収蔵する韓国最大規模の図書館。閲覧やコピーなどのサービスが受けられます(一部不可)。大学生または満18歳以上なら利用でき、外国人も利用可能です(外国人登録証またはパスポートが必要)。
利用前に「利用者登録」を行う必要があり、外国人登録証または国内居所申告証がある場合は、訪問前にホームページの「利用者登録コーナー」で手続きができます。パスポートで登録を行う場合は当日図書館の窓口で利用者登録を行います。
国会議政館
国会放送と国会予算政策処がある建物。3階にはデジタル立法資料センターがあります。
憲政記念館-国会記録保存所
1998年に国会開院50周年を記念して建てられた憲政記念館には、歴代の国会議長の肖像画や、国会の仕組みなどを説明したパネル、議員たちに外国から贈られた品物などが展示されています。国会議事堂観覧(要予約・詳細後述)の際に併せて見学できますが、憲政記念館のみであれば予約なしに見学が可能です。
議員庭園(ウィウォントンサン)
1975年に国会議事堂が完成した当時、「議員たちが国政について思索をめぐらす場になるように」との意味を込めて作られた議員庭園。約13,000平方メートルの広大な芝生公園で、休みの日には自然の中でピクニックを楽しむ家族たちの姿も見られます。庭園内には10を超える彫刻作品も展示されています。こちらは誰でも自由に入場できるので、散策にもおすすめです。
国会広場
国会議事堂の正面に広がる国会広場では、14代・金泳三(キム・ヨンサム)、15代・金大中(キム・デジュン)、16代・盧武鉉(ノ・ムヒョン)、17代・
李明博(イ・ミョンバク)など、歴代大統領たちの就任式が華々しく行われました。
ヘチ(ヘテ)像に注目!
国会広場の入り口には、「邪悪なものを破壊し正義を守る」と言われるヘチ像が2体並んでいます。国会の番人を思わせるヘチ像の下には、何と「ヘテ酒造」という会社が製造した韓国初の国産白ワイン、36本が埋まっています。
この計72本のワインは、国会議事堂の竣工100周年となる2075年に、発展した民主主義を祝うための祝杯になります。

無限時空
国会議事堂内には美術作品もたくさん
国会広場にある噴水台には「平和と繁栄の像」が、議事堂正面の左右には「愛国愛族の像」があります。どちらも、よくテレビなどに登場する国会を代表する美術作品。また、議事堂正面入り口から憲政記念館へと続く散策路には、国会開院50周年を記念して作られた大時計「無限時空」があります。

平和と繁栄の像

愛国愛族の像
国会議事堂を観覧するには?
観覧にはインターネットでの事前予約が必要です。申請は観覧希望日の3日前まで受け付けており、申請日基準で3カ月先まで予約が可能です。申請には国会ホームページへの会員登録が必要で、外国人登録証の番号が必要になります。なお、外国人登録番号がない場合、知人の代理申請も可能です。
データファイル
・観覧可能時間:平日9:00~18:00、土日9:00~17:00
※入場は閉館の1時間前まで、昼休み12:00~13:00
※土日は訪問者センター、憲政記念館の自由観覧のみ、国会議事堂は10名以上の団体予約の場合のみ観覧可能。
・休日:祝日、第2・4日曜日、国会開院記念日(5/31)、1月1日・旧正月・秋夕(チュソク)
・観覧経路:訪問者センター(10分前までに集合)→憲政記念館→本会議場4階傍聴席→4階展示コーナーなど→国会議事堂後門面会室(解散)
・観覧時間:憲政記念館:約1時間/国会議事堂:約1時間
・料金:無料
・電話番号:02-788-3656/3664
・FAX番号:02-788-3572
・ホームページ:http://www.assembly.go.kr/renew10/apl/visit/reg/u_info.jsp(観覧案内ページ)
※本会議が行われている時は国会議事堂の観覧不可(憲政記念館の観覧は可)。また警備等、その他の事情で観覧が制限されることがあります。
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意味ある建築物・美術作品は一見の価値あり
機会がなければ韓国人もなかなか足を踏み入れることがない国会議事堂。一歩その中に入ってみると、一つ一つに重要な意味が込められた多くの建築物・美術品に出会うことができ、見学してみる価値が大きいスポットです。国会議事堂の観覧には少々複雑な手続きを踏まなければいけませんが、韓国語に自信のある人や留学中の皆さんは、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
データファイル
<無料巡回シャトルバス>
・運行時間:平日9:00~16:20(12:20、12:40は運休)
・配車間隔:20分(国会議事堂 面会室前 出発)
・ノンステップバス運行時間:9:00、11:40、13:20、15:40
※16:20以降は国会退勤バス(18:20、19:30)を利用可能。汝矣島駅、新村(シンチョン)駅、永登浦(ヨンドゥンポ)駅、広興倉(クァンフンチャン)駅方面 (国会厚生館前駐車場より出発)
・運行コース:
「国会出発便」→国会議事堂面会室前→国会議員会館前→地下鉄9号線国会議事堂駅4番出口前→地下鉄5号線汝矣島駅3番出口前
「汝矣島駅出発便」→地下鉄5号線汝矣島駅3番出口前→地下鉄9号線国会議事堂駅3番出口前→国会図書館前→国会議事堂面会室前→国会議員会館前
・問い合わせ:02-788-2114
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掲載日:09.01.14 最終更新日:13.04.08
更新履歴を見る
・一部記事内容を変更しました(20130408)
・休業日を更新しました(20121102)
・観覧申請方法、観覧時間・シャトルバス情報を更新しました(20120424)
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