韓国最大の広さを誇る、韓国南部の国立公園全羅南道(チョルラナムド)など韓国南部の3道にまたがる智異山(チリサン)国立公園。1967年に韓国初の国立公園に指定され、韓国最大の440,485平方キロメートルを誇ります。韓国八景、5大名山で、天王峰(チョナンボン)、老姑壇(ノゴダン)、般若峰(パニャボン)の三大峰をはじめ85もの峰があります。春はクロフネツツジや桜、夏は新緑や滝、川、秋は紅葉やススキ、冬は雪景色など四季折々の美しい風景を堪能できます。約20の登山コースがあります。老姑壇から天王峰までの25.5kmの稜線を行くのは、韓国の縦走の最長コースです。
韓国最大の国立公園
韓国南部の
全羅北道(チョルラプッド)・全羅南道(ナムド)、
慶尚南道(キョンサンナムド)の3つの道にまたがる智異山(チリサン)国立公園。
1967年に韓国で初めて国立公園に指定され、面積440,485キロ平方メートル(1億3348万坪)もの広さを誇る韓国最大の国立公園として知られ、ソウルにある
北漢山(プッカンサン)の5倍もの大きさです。
智異山は韓国八景、5大名山に選ばれ、天王峰(チョナンボン)、老姑壇(ノゴダン)、般若峰(パニャボン)の三大峰をはじめ85もの峰があり、中には名前すら付いていない多くの峰があります。
春はクロフネツツジや桜、夏は新緑や滝、川、秋は紅葉やススキ、冬は真っ白な雪景色など、四季折々の美しい風景を堪能することができます。
ソウルから車で約4時間~5時間の場所にある智異山は、広大な敷地のため登山口がいくつもあり、約20もの登山コースがあります。
老姑壇から天王峰までの25.5kmの稜線を縦走するコースは、韓国の縦走コースの中でも最も長いコースです。
韓国の山というと岩山で険しい山道が多いのが特徴ですが、智異山はゆるやかな峰が多くおだやかで女性らしい山と言われています。
渓谷コース(初級)
ペムサゴル渓谷コース 6時間30分 9.2km
ピアコルコース 8時間30分 8.8km
ピアコル、ペムサコルなど、智異山には渓谷がいくつもあり、秋には紅葉が美しいことで有名です。本格的な登山よりも渓谷や紅葉を楽しみに来る人も多く、最後まで登らずに途中で引き返して渓谷沿いで休むのもいいでしょう。
![ピアコル ピアコル]()
ピアコル
![ペムサゴル ペムサゴル]()
ペムサゴル
登山中は元気に挨拶を!
日本で登山中に出会った人たちに「こんにちは」と挨拶するように、韓国でもすれ違う際に挨拶をするのが一般的です。コネストが山で使う韓国語の挨拶をお教えしましょう。
◆アンニョンハセヨ
おはようございます、こんにちは、こんばんは
◆パンガッスムニダ
お会いできて光栄です
◆スゴハセヨ
お疲れ様です
◆ヒムネセヨ
がんばってください
登頂コース(中級)
白武洞コース 8時間 7.5km
登山口の白武洞(ペンムドン)まで首都圏からの直行バスが出ているため、多くの登山客が利用するコースです。頂上の天王峰(チョナンボン、1,915m)までは、約4時間30分。急な坂や大きい岩など比較的少なく、穏やかな道のりなので
雪岳山(ソラッサン)などに比べると登りやすいでしょう。
表示板を見逃すな!
山のあちらこちらで目にする表示板。数字が書いていますが、なんの数字かわかりますか?登山をする上でとってもためになる数字なんですよ。
一番上は、지북(Jibuk、智北・智異山北部)、もしくは智南(チナム)、智異(チリ)と表記され、山の位置を表します。一番上の数字は登山コースの番号が書かれており、下の数字は登山口から現地点までの距離を表します。
数字×約500mを計算すると距離がわかります。この場合、7×500なので登山口から3.5kmの位置にいることになります。
また、側面には公園事務所、救急隊の電話番号がかかれています。
縦走コース(上級)
姓三峠-中山里コース 24時間30分 25.5km
雄大な智異山を感じることのできる縦走コースは、登山好きなら一度は挑戦したい憧れのコースと言われています。
余裕を持って2泊3日の日程で縦走する人が多く、姓三峠(ソンサムジェ)から老姑壇へ上がり天王峰登頂後、中山里(チュンサンニ)へと下山するのが一般的な縦走コースです。
宿泊は、碧宵嶺(ペッソリョン)やヨナチョン山小屋で一泊、チャントモク山小屋で一泊しましょう。
山小屋でのルールは守ろう!
縦走コースにチャレンジする場合、山小屋の利用は必須です。多少の不便のある山小屋生活ですが、ルールを守って気持ちよく利用しましょう。
1.山小屋、炊事場の消灯時間は20時もしくは21時(山小屋によって異なる)。それまでに食事や歯磨き、洗顔などは済ませておきましょう。
2.山小屋では早寝早起きをする人が多いため、消灯後、他人の迷惑になる行動は慎みましょう。
3.基本的に水道はありません。料理や歯磨き、顔を洗うときは、山小屋付近にある食用水もしくは持参した水を利用しましょう。また、歯磨き粉の使用は禁止されています。
4.就寝場所は番号がふりあてられるので、指定の場所で就寝しましょう。
5.シャワー施設はありません。
6.売店では、ミネラルウォーター、ラーメン、チョコレートなどが売っていますが、売り切れる場合も多いので各自持参しましょう。
7.山小屋の予約は、2週間前から智異山ホームページでのみ可能です。前日までに予約するようにしましょう。(利用料金7,000ウォン(繁忙期8,000ウォン)、毛布レンタル料1,000ウォン)
山も休息が必要!
年に2回、11月中旬~12月中旬、2月中旬~3月下旬の期間は、乾燥期の山火事を防ぐため入山できなくなっています(入山可能な一部の場所もあり)。
智異山だけでなく、そのほかの国立公園も入山が禁止されていますが、ソウルにある北漢山だけが365日入山可能な唯一の国立公園です(ただし入山区域が制限される)。
豆知識
朝鮮半島の北から南へと連なる山脈の白頭大幹(ペットゥテガン)。朝鮮民主主義人民共和国にある白頭山(ペットゥサン)から始まり東側の海岸線を挟んで韓国の智異山の頂上・天王峰まで約1,630km続く、朝鮮半島で一番大きく長い山脈です。
金剛山(クムガンサン)や雪岳山(ソラッサン)、五台山(オデサン)などの朝鮮半島の名山たちが含まれています。韓国にある山々の白頭大幹の縦走にチャレンジする人も多いんですよ。
登山に挑む服装と持ち物
服装
登山服、登山靴、リュックサック、登山用靴下、スティック、手袋、ウィンドブレーカー、帽子、防寒具(秋・冬)
持ち物
行動食(チョコレート、キャンディなど)、食料、水、ヘッドランプ、ウェットティッシュ、ティッシュ、バンドエイド、常備薬、雨具
智異山でのルール
1.大切な自然資源を保護しましょう
2.ゴミ(果物の皮も)は捨てずに持ち帰りましょう
3.指定場所以外での炊事・キャンプ・焚き火は禁じられています
4.水泳は禁じられています
5.国立公園内は禁煙です
以上の規則を破った場合、罰金を科せられるので注意しましょう。
主な登山口へのソウルからのアクセス
白武洞
東ソウル総合バスターミナルから高速バスで白武洞停留場まで約3時間30分。停留場から登山口まで徒歩5分。
中山里
南部バスターミナルから高速バスでウォンジバスターミナルまで約3時間30分。ウォンジバスターミナルから中山里行き市外バスで約40分。登山口まで徒歩約30分。
ペムサゴル
ソウル高速バスターミナルから高速バスで南原(ナムォン )バスターミナルまで約4時間。南原バスターミナルから直行バスでペムサゴルまで約40分。
姓三峠
南部ターミナルから高速バスで求禮(クレ)ターミナルまで約4時間。求禮ターミナルから郡内バスで姓三峠まで約40分。
掲載日:08.12.15 最終更新日:16.01.03
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・一部記事内容を変更しました(20170103)
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