ソウル最大の市場でお土産購入&グルメ三昧! 「京東市場(キョンドンシジャン)」は、朝鮮戦争の終戦後に韓国北東部からの農産物の集積・販売地としてスタートしたという歴史を持ちます。アーケード型の広い市場の通りには精肉店、八百屋、魚屋、青果店が所狭しと並び、「無いものは無い!」と言われる程。ソウル市で一番大きな市場として知られています。観光客のお土産には、漢方パックやごま油、韓国海苔、キムチ、松茸(まつたけ)、高麗人参、唐辛子、伝統茶などが人気で、市場ショッピング好きには「お買い物天国」となることでしょう!また市場グルメも食べたいところ。ディープな地下食堂でランチした後、京東市場で一番人気の施設「スターバックスコーヒー」に行くというのが、古い市場ならではのレトロコースです。
「京東市場(キョンドンシジャン)」は、1950年代に勃発した朝鮮戦争が終わった後、
京畿道(キョンギド)の北部や
江原道(カンウォンド)で収穫された農産物の集積・販売地としてスタートしたという歴史を持ちます。
ソウルの中心部(都=京)の東側に位置することから「京東市場」と名付けられ、
ハングルでは「경동시장」と書き、読み方は「キョンドン・シジャン」と発音。英語では「Kyungdong Market」と表記されます。
約10万平方メートル(東京ドーム約2個分)におよぶ広大なエリアには、食材中心の在来市場と、韓国最大の韓薬剤市場「
薬令市場(ヤンニョン・シジャン)」の2エリアに分かれ、敷地内のお店は数えきれないほど!毎日、多くの人で賑わっています。
アーケードになっている通りには、お肉や野菜、魚、果物などが所狭しと並び、地元住民から飲食店経営者など多くの人が食材を仕入れにやってきます。観光客が見て回っても十分に楽しめ、お惣菜やごま油、韓国海苔など韓国の定番お土産も買えます。
行き方・アクセス
1号線「祭基洞(チェギドン)駅」が最寄り駅
薬令市場の大きな門を、横目に見ながら通り過ぎ…
京東市場は交差点の向かい側一帯にあります
「祭基洞駅の2番出口」を出て左側に広がるのは韓方専門の「薬令市場」、交差点まで進み、横断歩道の向かい側一帯が「京東市場」です。
グルメ・お食事処として活用したり、特産品を買ったりと何でもできる京東市場。市場でやりたいことをピックアップしてみましょう!
京東市場でグルメ三昧!
「京東市場」で、ご飯(ランチ)を食べてから食後のカフェまで満喫するなら、「地下食堂→スタバ」、「フードコート→スタバ」というコースがおすすめ!
1.話題の老舗スタバに行きたい!
(旧館3階)
1960年代に建てられられた旧館の廃劇場をリフォームしたスターバックスコーヒーで、高い天井と200席以上ある広々とした店内が特徴。
2022年の年末にオープンするや否や、レトロ&おしゃれな空間がSNSで大人気となりました。この店舗限定のグッズにも注目です。
入口はやや分かりづらい所にあるので、行き方は以下の詳しい記事でお確かめください!
2.ディープな地下食堂で食事したい!
(新館地下1階)
市場新館の地下1階には、これまた古い雰囲気が魅力な地下食堂街があり、レトロな空間は韓国のグルメ番組の取材や韓国の人気YouTuberなどが多く訪問しています。
このフロアで最も有名なのが「安東チッ(안동집・アンドンチッ)」という食堂で、
カルグクス(手打ち麺)や白菜チヂミが美味しいと、毎日混みあう人気店です。
3.キレイな空間でランチするならフードコートがおすすめ
(新館3階)
地下食堂がある「新館」の3階には、新しくリフォームしたフードコートがあり、20店舗ほどが入店。どれも1万ウォン程度で食べられるワンプレートの韓国料理やデザート店ばかりなので、気軽に利用できます。
4.週末の夜は「夜市」で呑みたい!
(新館屋上)
新館3階のフードコートの上、新館4階屋上では毎週末、金曜・土曜・日曜の夕方18時から23時まで「夜市(ヤシジャン)」が開催されています。屋上という開放的な空間で、ビールや韓国焼酎、おつまみなんかを味わってみませんか?
※雨天中止、猛暑日・真冬日は中止の場合あり(韓国語の
インスタグラムにて発表)
5.市場で朝ごはんを食べたい!
飲食店通り
朝が早い市場。
朝食が食べられるジモティーな雰囲気の食堂もあり、主に市場北側のアーケード街に集まっています。
中でも「忠北食堂(チュンブッ・シッタン)」は、韓国のテレビ番組でもよく取り上げられるチゲ食堂で、韓国の人気バラエティ番組「私は1人で暮らす~シングルのハッピーライフ(ナ・ホンジャ・サンダ)」では、
コングクスが美味しいお店としても紹介されました。
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忠北食堂
京東市場でお土産購入!
何でも売っている市場ですが、観光客のお土産には、漢方パックやごま油、キムチ、松茸(まつたけ)、高麗人参、唐辛子粉、コチュジャン、お茶なんかが人気。市場ショッピング好きには「お買い物天国」となることでしょう!
なお、野菜、フルーツ、肉製品(加工食品を含む)、一部の韓方材などは日本へ持ち込めないので、ご注意ください。
6.魔法の粉こと「漢方パック」
韓国コスメショップで定番のシートマスクが登場する以前からの伝統的な美白・保湿ケアの方法が
韓方(漢方)のパックです。
様々な素材の粉を、水やヨーグルトで溶いて顔に塗るという美容法で、種類もたくさんあり、材料ごとにお肌トラブルに有効な内容が異なるので、じっくり説明を聞きながら買いたい一品。
このパックを買えるお店はたくさんあり、中でも交差点前にある「東明人参(동명인삼・トンミョンインサム)」が最も分かりやすい位置にあり、口コミでも話題です。
日本でも韓国でも人気の松茸(まつたけ)を買う目的で京東市場を訪れる、という方も少なくありません。その年の収穫量によって値段が変わったり、レートによってお得度が変わりますが、それでも日本で買うより安い!と購入していく観光客をよく見かけます。
日本からの観光客には「大井物産(대정물산・テジョンムルサン)」というお店が有名。「スターバックスコーヒー」の階段入口の向かい側にあります。
※まつたけは「
検疫なしで持ち込めます」(植物防疫所サイト)
8.搾りたての「ごま油・えごま油」
店頭のゴマを店内の機械で絞って、出来立てホヤホヤの「ごま油」(韓国語で참기름・チャムキルム)、「エゴマ油」(들기름・トゥルキルム)を販売しているお店も市場にはたくさん。
中でも「光州(クァンジュ)キルムチッ」は、日本のNHKの旅番組「2度目のソウル」で紹介されて以降、日本からの観光客も急増しました。
9.唐辛子
天日干しのトウガラシが並ぶ
「慶北商会(キョンブッサンフェ)」
同じくNHKの「2度目のソウル」で紹介された、干したトウガラシ専門の「慶北商会(경북상회・キョンブッサンフェ)」。「慶北」とは、韓国東南部のエリア・
慶尚北道(キョンサンプット)の略称で、各地の最高級トウガラシを用意。素人にはすべて同じに見えますが、種類がすべて違い、韓国料理によって使い分けるのだとか。
クルマやバスが行き交う大通り沿いのアーケードにあり、電話番号「966-4278」の看板が目印です。
こんなものも買える?
自宅で五味子(オミジャ)茶を作りたい
量り売り
袋入り
韓国の
伝統茶カフェで人気のドリンクの1つ「五味子茶(オミジャチャ)」。チョウセンゴミシと呼ばれる植物の赤い果実で、韓国では「酸味・苦味・甘味・辛味・塩味」の5つの味がすることから名づけられました。
この乾燥した五味子を持ち帰り、自宅で「五味子ジュース」や「五味子サワー」などのドリンクを作る方も少なくありません。量り売りや袋入りで販売しているので、五味子の韓国語「오미자(オミジャ)」の文字を探して、値段を聞きながら買ってみませんか?
・
自宅で五味子茶づくり(口コミ掲示板)
※ドライフルーツは「
検疫なしで持ち込めます」(農林水産省サイト)
高麗人参は持ち込める?
生の高麗人参
「紅参精(ホンサムジョン)」などの加工商品
「
高麗人参(고려인삼・コリョインサム)」は、滋養強壮や老化予防などに秀でた効能があるとされ、韓国では年配の方へのプレゼントに最適。日本でも健康食品としてよく知られています。韓国の有名な産地は
錦山(クムサン)で、市場内を歩けば「錦山(금산)産」の高麗人参をたくさん見かけます。
高麗人参は「日本へ持ち込めます」が、土は、全ての国・地域から持込みができず、土の付着した植物も持ち込めません。韓国滞在中に購入した高麗人参に付着している土を全て落とし、日本の港湾・空港の植物防疫所にて植物検疫が合格した場合に限り、持ち込めます。
なお、高麗人参ドリンクやカプセルなどの加工商品は、検疫なく持ち込めます。
韓方薬の元となる生薬「
韓薬剤(ハニャッチェ)」は、自然界から得られる植物や動物、鉱物で、京東市場を歩けば、これらの材料を販売しているお店がたくさん。一般の観光客には作り方が分からないものばかりなので見るだけにし、「
韓医院(ハニウォン)」で調合して作られた「韓方薬」を購入する方が良いでしょう。
なお、犀角(サイカク=サイの角)、麝香(ジャコウ=ジャコウジカの分泌物)、虎骨(ココツ=トラの骨)、熊胆(ユウタン=クマの胆のう)、木香(モッコウ)といった「ワシントン条約」に基づいて国際取引が原則禁止されている動植物の成分を使用しているものは日本へ持ち込めません。
市場ちかくの宿泊ホテル
市場の最寄り駅「祭基洞(チェギドン)駅」付近には複数の市場が集まっているので、観光ホテルがありませんが、隣駅の「新設洞(シンソルトン)駅」や「清凉里(チョンニャンニ)駅」には観光ホテルや格安ホテルが集まっています。市場メインで活動する方は、この辺りや地下鉄1号線沿線のホテルを予約してみませんか?
京東市場Q&A
Q:日曜日は営業している?
A:第2・第4日曜日が市場としての定休日ですが、強制ではないので営業している店舗も多く、逆に平日に休む店舗もあります。
Q:大きな荷物をもって訪問しても大丈夫?
A:道は狭く利用客が多いので、
スーツケース(キャリーケース)などを持って歩くのは不向きです。「祭基洞駅2番出口」には
コインロッカーがあり利用できます。また、歩きやすい靴で訪問し、貴重品の管理にご注意ください。
Q:
タクシーでも訪問できる?
A:「경동시장(キョンドンシジャン)」と伝えれば訪問できます。市場は広いので大通り沿いの降車地点はドライバーごとに異なります。
Q:カード決済できる?
A:多くの店舗で使えますが、露天商のようなお店は現金対応です。現金も用意しておくと安心です。
Q:日本に持ち込めない商品は?
A:一般的に野菜、フルーツ、肉製品(加工食品を含む)、土が付着しているものは日本へ持ち込めません。「
日本国税関」ならびに「
植物検疫所」のサイトをご確認ください(
日本へ持ち帰れない韓国土産)。
掲載日:24.09.11
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・記事全体を更新しました(20240828)
・休業日を更新しました(20230105)
・休業日を更新しました(20221130)
(2021年以前の更新履歴を省略)
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