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  • 韓国の高齢者3人に1人が1人暮らし…24%が「財産はすべて使う」

  • 社会・文化 2024年10月17日 06:57
  • 韓国の高齢者人口が1000万人を突破した中で、所得、資産、学歴水準が以前の世代より高くなり生活も活動的な新しい高齢層が増加している。1955~63年生まれのベビーブーム世代が高齢者に合流して現れた現象だ。韓国保健福祉部は16日、こうした内容の「2023年高齢者実態調査結果」を公開した。保健福祉部は2008年から3年ごとに65歳以上の高齢者の社会・経済活動、生活環境、価値観などを調査している。昨年は1万78人を訪問・面接調査した。

    韓国の高齢者の年間世帯所得は3469万ウォン、個人所得は2164万ウォン、金融資産は4912万ウォン、不動産資産は3億1817万ウォンで、いずれも2020年より大幅に上がった。2020年当時の世帯所得は3027万ウォン、個人所得は1558万ウォン、金融資産は3213万ウォン、不動産資産は2億6183万ウォンだった。所得は労働と事業が53.8%、公的移転が25.9%、私的移転が8.0%、財産が6.7%の順だった。

    子どもからの小遣いなどを意味する私的移転所得は2008年の30.4%から大きく減少した。働く高齢者の割合は増え、2017年の30.9%から2020年に36.9%、2023年には39.0%となった。学歴水準も高まる傾向だ。最終学歴のうち高校卒業は2020年の28.4%から2023年には31.2%に、専門大学以上卒業は5.9%から7.0%に高まった。

    価値観の変化も感知される。「高齢者と思う年齢」の基準を尋ねたところ、平均は71.6歳となった。2020年の70.5歳より1.1歳上昇した。

    財産相続方式調査では「すべての子どもに均等に相続」が51.4%、「自身と配偶者のために使用」が24.2%、「扶養を多くした子どもに多く相続」が8.8%、「経済的に厳しい子どもに多く相続」が8.4%、「長男に多く相続」が6.5%の順となった。「自身と配偶者のために使用」という回答は2008年の初めての調査時には9.2%にすぎなかったが、2014年に15.2%、2020年に17.4%など増加傾向が続いた。

    保健福祉部のイム・ウルギ高齢者政策局長は「ベビーブーム世代が多く高齢者になったが、彼らは財産を相続するより本人が使って子どもに負担を与えないという考えを持ったと推定する」と説明した。

    全般的な健康状態はやや改善した。鬱の症状がある高齢者は11.3%、過去1年間の転倒事故経験は5.6%、過去1カ月間の病院外来診療利用の割合は68.8%で調査された。2020年よりそれぞれ2.2ポイント、1.6ポイント、1.8ポイント下がった。平均2.2個の慢性疾患を持ち、慢性疾患がない高齢者は13.9%だった。

    子どもとともに暮らす高齢者は10人中1人の割合であることがわかった。高齢者の世帯形態は夫婦世帯が55.2%、1人世帯が32.8%、子ども同居世帯が10.3%の順だった。1人世帯の割合は2020年の19.8%より13.0ポイント増えたのに対し、子ども同居世帯の割合は20.1%から9.8ポイント減った。

    韓国保健社会研究院のカン・ウンナ氏は「ベビーブーマーの場合、離婚や別居後に1人暮らし状態で老年期に進入する割合が増え、85歳以上では配偶者との死別の割合が高いが死別後も子どもと一緒に暮らさない割合が増えたため」と説明した。

  • 資料写真[Pixabay]