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  • 「メイド・イン・チャイナ」テスラまで…韓国、中国製電気自動車輸入1兆ウォン突破

  • 経済 2024年09月19日 11:36
  • 今年中国製電気自動車輸入が初めて1兆ウォン(1075億円)を超えたことがわかった。電気バス・トラックなど商用車に続き乗用車まで押し寄せており韓国製電気自動車の位置付けが揺らいでいる。

    産業通商資源部と韓国貿易協会によると、1~7月の韓国の純電気自動車(BEV)輸入額は12億8800万ドルで、前年同期比13.5%増加した。中国製電気自動車が全体の65.8%となる8億4800万ドルを記録し圧倒的1位となった。韓国ウォンに換算すると1兆1300億ウォン水準で、年間中国製電気自動車輸入が1兆ウォンを超えるのは今年が初めてだ。

    電気自動車輸入は中国に続きドイツが3億3800万ドル、米国が4400万ドル、英国が2300万ドルの順だ。昨年まで電気自動車輸入1位はドイツで、中国は2位だった。だが今年は中国製電気自動車輸入額が前年同期比766.8%増えドイツ製は37.7%減って順位が変わった。

    これは既に大きな割合を占めた中国製電気バス・トラックなど商用車だけでなく中国で生産されたテスラまで韓国市場に押し寄せてきて現れた変化だ。中国・上海ギガファクトリーで生産されたテスラの「モデルY」は昨年下半期から韓国に輸入されている。ここに中国ブランドであるBYDの電気自動車も韓国市場進出を準備している。

    中国製電気自動車は韓国を超え世界市場に浸透している。韓国貿易協会の報告書「中国電気自動車の革新戦略と示唆点」によると、昨年10-12月期の世界の電気自動車販売台数440万台のうち約65%の290万台が中国製だった。ブランド別に見ると、BYDが1~4月に86万7000台を引き渡し、テスラの11.3%を抜き世界シェア20.2%で1位を記録した。

    これに対し韓国製電気自動車は中国とのコストパフォーマンス競争で押される様相だ。韓国自動車モビリティ産業協会(KAMA)によると、中国を除いた世界市場での韓国系ブランドの電気自動車販売は上半期に9.6%で、2018年の13.6%より4ポイント落ち込んだ。これに対し中国系ブランドは同じ期間に3.3%から16.3%に13ポイント拡大した。

    中国製電気自動車の躍進が加速化し各国では保護貿易の障壁を高めている。米通商代表部(USTR)は27日から中国製電気自動車に対する関税をこれまでの25%から最大100%まで大幅に引き上げることにした。カナダも100%の関税賦課を予告しており、欧州連合(EU)は25日に中国製電気自動車に高率関税を課す案をめぐり加盟国投票を進める予定だ。

  • 資料写真[Pixabay]