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「日本のロイスを超える」ロシアでも人気の韓国チョコレート…100億ウォン売上の秘訣
- 社会・文化 2023年09月20日 11:02
- 今月13日済州市涯月邑(チェジュシ・エウォルウプ)に位置したチョコレート菓子メーカー「JeKiss」工場。入口からチョコレートから漂うほろ苦い香りが広がっていた。スタッフは帽子とマスクを着用して「済州」とプリントされた紙箱にチョコレートをきれいに箱詰めして包装しているところだった。ベルトコンベヤーには済州名物のトルハルバン(老年男性の石像)の形をした親指ほどの大きさのダークチョコレートが次々と流れてきた。
同社のチョン・ギボム代表(59)はこの日、中小企業中央会主催の記者懇談会を通じて「米国ハワイの『ハワイアンホース』や日本の『ロイス』のようなチョコレート製品がさまざまな国に輸出されている」とし「このような企業を作りたくて済州でチョコレート事業を始めた」と話した。チョン代表は済州大学で貿易学を専攻した生粋の済州人だ。1997年から数年間、京畿道(キョンギド)でチョコレート原料・完成品流通会社で働いていたがこれが陸地生活のすべてだという。
流通業よりも製造業のほうに魅力を感じたチョン代表は2006年済州地域のあるチョコレート会社を買収した。その後、「済州と口づけ」という意味を込めた「JeKiss」を社名につけた。一時年間売上120億ウォン(約13億円)を超えるほど高速成長を遂げた。
だが新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の直撃を受けて売上が60億ウォンまで落ちた。このころ競合会社5~6社も廃業に追い込まれた。チョン代表は「2015年当時激化していた価格競争に同調せず、設備ラインに投資して品質を落とさないように維持したことが生存秘訣の一つ」と伝えた。
◇「設備ラインに投資して製品の品質を維持」
JeKissは昨年90億ウォンまで売上を回復した。従来の米国・台湾はもちろん、中国・日本・ベトナムなどに市場を拡大したおかげだ。昨年輸出を始めたロシアにも今年下半期2回目の納品を準備している。ロシアへの輸出を成功させたメーカーはJeKissが済州で唯一だ。JeKissは今年下半期だけでチョコレート・製菓輸出で売上20万ドル(約2億6000万ウォン)を予想している。韓国内でもカカオ・ラインなどのオンライン販売の比率を高めて、エバーランドやNソウルタワーなど各観光地とも協業を増やしている。チョン代表は「30%は輸出、30%は免税店など陸地市場、40%は済州内販売で売上120億ウォンを再び達成したい」と語った。
JeKiss本社と工場には50人余りの職員が働いている。
チョン代表は「済州内で製造業基盤で50人余りを雇用して運営する会社は漢拏山(ハルラサン)焼酎と三多水(サムダス)くらいしかない」とし「来年は輸出50万ドル(約7400万円)を達成して世界市場に済州の魅力をもっと広報する企業に成長させたい」と抱負を明らかにした。
今月13日、済州市涯月邑(チェジュシ・エウォルウプ)にあるの韓国菓子メーカー「JeKiss」本社でチョン・ギボム代表理事が取材に応じている。[写真 中小企業中央会]- COPYRIGHTⓒ 中央日報日本語版