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  • 日本からの魚介類輸入額 昨年は1億7千万ドル=福島原発事故後で最高

  • 経済 2023年03月23日 10:03
  • 韓国の日本産魚介類の輸入額が昨年、東京電力福島第1原子力発電所事故発生後で最高だったことが23日、分かった。

    関税庁の貿易統計によると、活魚、冷蔵・冷凍魚類、甲殻類、軟体動物など昨年の日本からの魚介類輸入額は前年比12.2%増の1億7415万ドル(228億8000万円)で、福島原発事故発生前の2010年(2億1221万ドル)以来の高水準だった。

    韓国は福島原発事故を受け、11年9月に福島・青森・岩手・宮城・栃木・群馬・茨城・千葉の8県産の水産物の輸入を禁止する特別措置を断行した。

    原発事故後、日本からの魚介類輸入額は減少が続いた。10年の2億1000万ドルから14年には9100万ドルまで落ち込んだがその後増加に転じ、19年は1億2000万ドル、20年はやや減少したが21年に1億6000万ドルに増え、昨年はさらに増加した。

    しかし、昨年の輸入額は10年の輸入額の82.1%にとどまっている。10年は韓国の魚介類輸入額に占める日本からの輸入額の割合が7.6%だったが、昨年は3.1%だった。同期間に全体の魚介類輸入額は2倍以上増えたが、日本からの輸入額は減ったためだ。

    昨年の日本からの魚介類輸入額のうち活魚の輸入額が8402万ドルで最も多く、48.2%を占めた。

    昨年の日本からの魚介類輸入量は3万2588トンで、10年の40.0%にとどまっているが、輸入額が82.1%まで回復したのは相対的に値段が高い活魚の輸入が増えたためとみられる。

    昨年の魚介類の輸入先はロシア(14億1570万ドル)がトップで、中国(10億2563万ドル)、ベトナム(6億7681万ドル)、ノルウェー(5億9261万ドル)、米国(2億2498万ドル)と続き、日本は6位だった。

    今月16日に行われた韓日首脳会談で岸田文雄首相は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対し福島産水産物に対する輸入規制の撤廃を求めたとの日本メディアの報道もあり、日本からの輸入がさらに増えるかどうかに注目が集まっている。日本政府は今春から夏ごろに福島原発の処理済み汚染水の海洋放出を開始する計画で、日本産水産物の安全性に対する懸念は少なくない。

    大統領室関係者は20日の記者会見で、福島産水産物の輸入に関連し、「(韓国)政府の立場は明確だ。万一、国民の安全と健康を脅かすことがあれば絶対に受け入れることはできない」とし、「科学的に安全だということが証明されるべきで、わが国の国民が実際に安全だと感じてこそ、措置(輸入)を取ることができる」と述べた。

  • 釜山共同魚市場で国立水産物品質管理院の関係者が放射性物質検査を行うためサバを採取している(資料写真)=(聯合ニュース)