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  • 韓国雑踏事故6人逮捕・17人書類送検で捜査終結=「人災」と結論

  • 社会・文化 2023年01月13日 11:31
  • 日本人2人を含む159人が亡くなった韓国ソウル・梨泰院の雑踏事故で、警察庁特別捜査本部は13日、捜査結果を発表した。

    事故はハロウィーン前の昨年10月29日に発生。同11月1日に約500人体制の特別捜査本部が設置され、梨泰院を管轄する竜山区庁や竜山警察署、ソウル警察庁、竜山消防署などに対し74日間捜査を行った。

    特別捜査本部は朴熙英(パク・ヒヨン)竜山区長や竜山警察署の李林宰(イ・イムジェ)前署長ら23人(逮捕6人)を業務上過失致死傷などの容疑で送検した。今月末までに押収物の整理などを行い、解散となる。

    特別捜査本部は今回の事故について、管轄の自治体や警察、消防など法令上、安全予防や対応の義務がある機関が事前の安全対策を怠るなど事故の予防対策を取らなかったために起きた「人災」と結論付けた。

    事故発生後も各機関のマニュアルに従った人命救助や現場の統制などが行われず、各機関の過失が重なって多数の犠牲者が出たと判断。各機関の職員を業務上過失致死傷容疑の共同正犯とした。

    特別捜査本部はハロウィーンイベントの事故を予想できたにもかかわらず予防措置を怠ったとして、朴区長や李前署長ら区庁と警察の幹部4人を逮捕した。竜山警察署の情報官が作成した事故発生を懸念する報告書の削除を指示したとして、証拠隠滅教唆の疑いなどでソウル警察庁の朴成ミン(パク・ソンミン)前公共安寧情報外事部長ら警察幹部2人も逮捕・起訴した。

    また、ハロウィーンイベントに多くの人が集まることを事前に把握していたにもかかわらず安全管理対策を取らなかったとして、金光浩(キム・グァンホ)ソウル警察庁長らソウル警察庁の幹部3人を書類送検した。ソウル市全体を管轄する警察の最高責任者である金庁長の場合、逮捕状を取って身柄を拘束するとみられたが、公判で十分に責任を追及できると判断し、逮捕には至らなかった。

    竜山警察署と梨泰院派出所の警察官5人、救助作業の指揮を執る竜山消防署のチェ・ソンボム署長と現場指揮チーム長、竜山区庁の副区長や竜山区保健所長、梨泰院駅の駅長らについても書類送検した。

    事故現場となった路地に面するハミルトンホテルの代表取締役とホテル1階の飲食店の代表は違法建築物を設置したとして、建築法・道路法違反の疑いで書類送検した。違法建築物のため、路地の密集度が高まったかどうかも調べたが、事故の責任を問うほどではないと判断し、過失致死傷容疑は適用しなかった。

    行政安全部の李祥敏(イ・サンミン)長官やソウル市の呉世勲(オ・セフン)市長、警察トップの尹熙根(ユン・ヒグン)警察庁長らは人出の危険性に対する具体的な注意義務がないなどし、「嫌疑なし」とした。

  • 梨泰院雑踏事故の警察庁特別捜査本部(資料写真)=(聯合ニュース)

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