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  • 尹大統領の歴訪終了 初の国連演説に韓日会談も=低俗発言には批判

  • 政治 2022年09月24日 10:27
  • 【オタワ聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が23日(現地時間)、5泊7日間の英国、米国、カナダ歴訪を終えて帰国の途に就いた。英国ではエリザベス女王の国葬に参列し、米国では国連総会で就任後初となる一般討論演説を行った。その後はカナダで首脳会談に臨んだ。3カ国とも朝鮮戦争に参戦した西側陣営の友好国で、尹政権がたびたび強調してきた「自由民主主義の価値外交」の路線に沿った歩みとみられる。

    一方、期待外れだった首脳外交や尹大統領の発言が野党などの批判を招いた。国葬で弔問できなかったこと、ニューヨークでの韓日首脳会談が略式だったことや韓米首脳会談が見送られたこと、さらに公の場での低俗な発言がやり玉に挙がっている。

    ◇国連で初演説 「自由と連帯」強調

     20日(現地時間)に行った国連総会での演説で、尹大統領は自由の価値を共有する国々が国際規範と国連のシステムを尊重し、連帯を強化すれば平和と繁栄を成し遂げられると力説した。「自由」を21回も口にした一方、北朝鮮や北朝鮮核問題に関する直接の言及はなかった。

     首脳外交にも努めた。ドイツのショルツ首相、カナダのトルドー首相らと首脳会談を行い、国連のグテレス事務総長とも会談した。

     最も注目を集めた岸田文雄首相との韓日首脳会談は、30分間の略式会談の形で開いた。バイデン米大統領とは短時間の立ち話をした。

    ◇韓日会談は略式・韓米会談は見送り 低俗発言で物議も

     日程が流動的だったこともあり、歴訪中はたびたび物議も醸した。野党は「外交惨事」と攻勢を強めている。

     尹大統領は当初、米国へ直行する予定だったが、エリザベス女王の国葬に参列するためロンドン経由に日程を変更した。この過程で、国葬前日に女王のひつぎが安置されていたウェストミンスター・ホールを弔問に訪れる計画が白紙化し、「弔問キャンセル」と批判を浴びた。大統領室は「ロンドン到着日の市内の交通状況が良くなかった。英国王室の案内に従い、翌日に芳名帳に記帳した」と釈明している。

     ニューヨークではバイデン米大統領が国連での外交日程を急きょ縮小したため、期待していた正式な韓米首脳会談を開けなかった。尹大統領は窮余の策としてバイデン大統領が主催する会合に出席して短時間立ち話することを選んだが、その時間はわずか48秒だった。

     2年9カ月ぶりに開いた韓日首脳会談も、30分の略式会談に終わった。日本側は会談ではなく「懇談」と表現し、意味を薄めようとした。尹大統領が岸田首相を訪ねる形を取ったこと、会談のテーブルに国旗が用意されなかったことなどは野党の攻撃材料となった。

     尹大統領がニューヨークで発した低俗な発言も波紋を呼んだ。バイデン大統領主催の会合に出席した直後、下品な言い回しで「国会でこの野郎どもが承認してあげなければ、バイデンは赤っ恥だ」と話しているように聞こえる映像がカメラに捉えられた。 

     尹大統領が米議会をこき下ろし、バイデン大統領をあざけっているとの指摘が出たが、大統領室は「国会」とは米議会ではなく韓国国会で過半数の議席を握る野党を指したもので、「バイデン」ではなく「国会で成立させないなら」という意味の単語を話したと釈明した。会合でグローバルファンドに1億ドル(約140億円)の供与を約束した尹大統領が、革新系最大野党「共に民主党」の反対で関連の予算が成立しない事態を懸念したものだとの説明だ。

  • ニューヨークでの会談で握手を交わす尹大統領(左)と岸田首相=(聯合ニュース)

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