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  • 女性暴力問題の日本人サッカー選手、牙山退団へ…市民団体「牙山市長にも責任」

  • スポーツ 2021年04月26日 14:10
  • 過去に女性暴力問題を起こした忠南牙山(チュンナム・アサン)プロサッカー団(牙山FC)所属のリョウヘイ(27、道渕諒平)が退団手続きを踏むことになった。2月に牙山FCに入団して2カ月ぶりだ。

    韓国プロサッカーK2リーグの牙山FCの球団オーナー、呉世賢(オ・セヒョン)牙山市長は「(女性への暴力で)物議をかもした選手の問題を早期に解決し、最終決定権者の牙山FCの代表理事も退く」と26日、明らかにした。

    ◆呉市長「市民球団の価値と倫理を看過した」謝罪

    呉市長は「成績至上主義にこだわって市民球団の価値と倫理を看過し、現在の事態をもたらした」とし「法人(牙山FC)と選手団運営全般を原点から見直し、強力な構造調整で財政の健全性も確保する」と述べた。牙山FCは、日本Jリーグでの活動当時に交際女性を暴行してチームから放出されたリョウヘイを獲得したのに続き、代表理事が高額を滞納しているという事実が伝えられ、「市民球団」として公益性をめぐる批判が出ていた。

    ◆リョウヘイ、女性暴力事件でJリーグ球団から契約解除

    牙山FCは2月、日本人サッカー選手のリョウヘイを獲得した。2017年にJリーグ1のヴァンフォーレ甲府でプロの舞台に立ったリョウヘイは2019年、ベガルタ仙台に移籍して2シーズンを過ごした。リョウヘイは2017年、20代の交際女性に暴行を加えた容疑で逮捕された後、不起訴処分となったが、残りの試合の出場停止や減給などの懲戒を受けた。さらに昨年も女性暴力が伝えられ、所属球団から契約解除された。

    リョウヘイ獲得直後に市民社会団体が「選手招聘に問題がある」という疑惑を提起すると、牙山FCは「球団内部で深く議論した。選手の確実な変化の意志を感じ、招聘を覆すことはない」と明らかにした。しかし忠南地域の50余りの市民社会団体で構成された「牙山FCリョウヘイ退団のための共同行動」が先月、記者会見を開いて退団を促した。温陽(オニャン)温泉駅と牙山市庁前で署名運動をしたのに続き、忠清南道庁と牙山市庁の前で退団を要求する集会を開いた。

    ◆市民社会団体「忠南知事・牙山市長にも責任」

    市民団体は▼透明で健康な市民球団運営のための定款・運営規則公開▼成績に基づく支援規定の廃止▼市民球団として多様なプログラム運営--なども要請した。今回の事態の責任は球団だけでなく牙山市長と忠南道知事にもあるとし、後続の対策準備も強調した。市民社会団体の関係者は「牙山FCは忠南道と牙山市がそれぞれ20億ウォン(約2億円)を支援して運営する市民球団」とし「リョウヘイの反省と教育の時間に税金を充てるべきなのか納得できない」と主張した。

    波紋が広がると、牙山FCは8日、発表文を通じて「適切な方法でリョウヘイ選手を今年中に整理する」と明らかにした。一方的に契約を解除すれば違約金の支払いや国際サッカー連盟(FIFA)提訴で球団が追加の制裁を受けると説明し、市民の理解も求めた。呉世賢牙山市長は「性認知、人権感受性など時代的な要求を反映していないという忠南道民と牙山市民の厳しい叱責を重く受け止める」とし「牙山FCは独立的に経営されているが、球団オーナーとして事態を眺めるだけでなく勇断を下すことになった」と述べた。

  • プロサッカーK2リーグ牙山FC球団オーナーの呉世賢(オ・セヒョン)牙山市長が、過去に女性暴力問題を起こした日本人サッカー選手に関する立場を明らかにした。[写真 牙山市]