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  • 130年前に高宗が米国人に下賜した「デニー太極旗」を光復節に公開

  • 社会・文化 2020年08月13日 17:20
  • 2018年に放映されたtvNの人気ドラマ『ミスター・サンシャイン』ではイ・スンジュン演じる高宗(コジョン)が大韓帝国武官学校教官に任命された米国籍将校ユジン・チョイ(イ・ビョンホン)に太極旗を下賜する場面が出てくる。太極旗は1882年に朴泳孝(パク・ヨンヒョ)が朝廷で定めた図案を若干手直しして作ったとされ、1897年に宣言された大韓帝国の公式の国旗だった。高宗(在位1863~1907)は朝廷の官僚と外国使節に贈り物をたびたび下賜したが、太極旗もそのうちのひとつだったものとみられる。『ミスター・サンシャイン』の場面は作家の想像力だけではないという話だ。

    このうち韓国に残っている最も古い太極旗のいわゆる「デニー太極旗」が光復節を迎え一般に公開される。国立中央博物館は13日、登録文化財第382号「高宗がデニーに下賜した太極旗」を14日から23日まで常設展示室1階大韓帝国室で特別公開すると明らかにした。「デニー太極旗」の光復節公開は2018年に始まり今年が3回目だ。

    オーウェン・デニー(1838~1900)は1886年に清の李鴻章(1823~1901)の推薦により高宗の外交顧問を歴任した米国人だ。彼は自主外交を望む高宗の意向を受け清の不当な干渉を辛辣に批判し、朝鮮が主権独立国であることを主張したという。ロシアをはじめとする欧州諸国と協力することを勧告し、ロシアと陸路通商章程を締結させることもした。このように清を牽制する外交活動で清に疎まれ、1890年に外交顧問職を罷免された。

    博物館によると、この際に高宗が自分の気持ちを込めてデニーに下賜した贈り物が太極旗だ。横263センチメートル、縦180センチメートルの大型で、土台は白い幅広の木綿の布2枚をつなげて作り、太極模様は赤と青の布を切って縫い付けてある。卦の形と配置は現在の太極旗と同じだが、色は黒ではなく青だ。1981年にデニーの子孫ウィリアム・ラルストンが寄贈し、国立中央博物館に所蔵された。2008年に文化財に登録された。

    キム・ドンウ学芸研究官は「デニー太極旗は非常に大きい上に、木綿の布のため長く掲示する場合、重さによって伸びて毀損する恐れがあり毎年光復節にだけ展示している」と説明した。

    デニー太極旗が展示される大韓帝国室では、草創期の太極旗のデザインを推察できる他の展示品も見ることができる。米国人牧師ウィリアム・アーサー・ノーブル(1866~1945)が所蔵した太極旗、1900年のパリ万国博覧会当時の大韓帝国展示館の姿を紹介した仏日刊紙「ル・プティ・ジュルナル」などだ。太極旗の歴史を紹介する映像も用意された。常設展示室の歴史の道中央にはデニー太極旗を拡大した大型の垂れ幕を設置し、写真撮影場所として活用できると博物館は伝えている。

  • 国立中央博物館が光復節75周年を迎え14日から20日まで特別公開する「高宗がデニーに下賜した太極旗」(登録文化財第382号)。韓国に残っている最も古い太極旗だ。[写真 国立中央博物館]

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