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  • 2年間で店舗が半分消えた…韓国コスメ路面店の危機

  • 経済 2019年03月20日 10:02
  •  19日の正午頃、ソウル・景福宮(キョンボックン)駅の1番出口。外国人観光客や会社員など流動人口はかなり多いが、地下鉄の駅の出口前に立ち並ぶエチュード・ハウス、トニーモリー、ミーシャ、アリタウム、イニスフリーなどのコスメ・ショップに入る人は殆どいなかった。

    あるコスメ・ショップの従業員は「ここは外国人がいて結構商売になる場所だが、最近目に見えて来店客が減った」と話した。ミーシャを運営する加盟店オーナーは「7年前に比べ売り上げが半分以下」とし、「当時、1カ月で7000万ウォン(約690万円)~8000万ウォン売ったが、最近は3000万~4000万ウォン」と話した。匿名希望のある加盟店オーナーは「韓国の来店客はセールをしていない時は買わない。定価が意味がない」と話した。続けて「最近の来店客は路面店に来て品物だけ見て、注文はオンラインでする」とし「私達がショーウィンドーの役割をしているが、オンラインの売り上げは本社が持っていく」と話した。

    2000年代初期から化粧品産業成長を牽引した「ワンブランド」路面店が消える危機に瀕している。景気低迷で売り上げが日に日に落ちる中、販売窓口がオンラインに急激に移り変わり、大きな打撃を受けた。ほとんど毎月行う「50%割引」も今は毒だ。数年間にわたり続けているため消費者は半額を定価のように認識するようになった。外国人観光客が買った免税化粧品が明洞(ミョンドン)の臨時店舗や地方の祭りに流れ、路面店よりはるかに安い値段で売られているのも路面店を苦境に陥れている。

    主要ブランドの1つであるザ・フェイスショップの加盟店は261店(2018年末)で2016年(547店)の半分にも及ばない。ワンブランド・ショップの元祖と言えるミーシャの加盟店も同期間309店から280店に減った。一時、路面店「トップ3」に挙げられたスキンフードは昨年10月に企業回復手続きを取り、加盟店数が急激に減った。加盟店主協議会によると一時200店を越える加盟店のうち残ったのは100店舗に及ばない。アリタウム、イニスフリー、エチュード・ハウスなど最も多い加盟店を運営するアモーレパシフィック社も同じだ。

    本社と加盟店間の売り上げ推移も交錯する。イニスフリー加盟店主協議会のチョン・ヒョック会長(60)は「2011年から2016年までアリタウム、イニスフリー、ザ・フェイスショップ、ネイチャーリパブリック、トニーモリーの5ブランドを運営する本社の売り上げは2倍以上になったが、加盟店オーナーの売り上げは1.26倍の上昇に留まった」と話した。

    業界によると路面店の売り上げは1カ月3000万ウォン以下と推算される。昨年公正取引委員会の加盟事業取引きに登録した上位10ブランドの平均年間売り上げは3億6914万ウォン(2017年事業基準)で1カ月約3000万ウォンだ。加盟店主協議会は「昨年はこれより更に30%ほど低いだろう」と話した。チョン・ヒョック会長は「これまで化粧品産業のボリュームを育てた主体である加盟店オーナーは一方的に入れ替えられている」とし、「このままでは路面店という業態自体が消える」と話した。檀国(タングク)大学経営学科チョン・ヨンスン教授は「どんな産業でも市場が成熟期に入れば店舗は減少するようになっている」とし、「加盟店の場合、顧客体験・コンサルティング・サービスなど本社にできる役割を代行する形で共生できるだろう」と話した。

    アリタウム、イニスフリー、ザ・フェイスショップ、ネイチャーリパブリック、トニーモリー加盟店主協議会は19日、国会議員会館で全国化粧品加盟店連合会発足式を行った。全国化粧品加盟店連合会は「免税店の違法流通を根絶し、割引イベントに対する精算方法の改善を」と求めた。

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