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  • 宇宙開拓の夢持つアマゾン、韓国のロボットに惚れ込む

  • 経済 2017年03月22日 08:58
  • 「私がシガニー・ウィーバーのように見えませんか?」

    アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は映画『エイリアン』の主人公を務めた「女戦士」ウィーバーのようにロボットの腕を降り続けた。片腕だけ動かしてみたり、その後に両腕を同時に動かして楽しむ表情は歴然としていた。映画『アバター』に出てきた搭乗型ロボットとも類似した形態で、中の席について両手を動かせばロボットの腕も一緒に動くシステムだ。肩から指までつながる補助器具が人体の動きをほとんどそのまま感知するために可能だ。

    19日にアマゾンが自動化とロボット、宇宙探険などを主題に用意したMARS(Machine-Learning Automation,Robotics&Space Exploration)カンファレンスの一場面だ。このカンファレンスはアマゾンが毎年ロボットと人工知能(AI)専門家数人を招いて開く社内行事だ。ベゾスCEOが関心を持っている二足ロボットとドローンの最先端技術を満喫できる非公開行事として有名だ。今回はベゾスCEOがツイッターに動画まで上げロボット試演の姿はあっという間にオンラインに広がっていった。ベゾスCEOを楽しませたロボットはほかでもない韓国企業である韓国未来技術の「メソッド-2」という事実が明らかになりさらに話題だ。高さ4メートル、重さ1.6トンに達するメソッド-2はベゾスCEOが見せたように搭乗型二足歩行型ロボットだ。

    韓国未来技術のヤン・ジンホ会長は昨年末にAFPとのインタビューで「人間が入って作業できない危険な空間まで近づいて問題を解決できるプロトタイプ。2017年末までに開発を終わらせる計画」と話した。予想販売価格は1台当たり830万ドル(約9億3489万円)と付け加えた。

    韓国インターネット技術院が2014年に投資して設立した韓国未来技術は以前のモデルであるメソッド-1に比べさらに市場が求める姿と仕様でメソッド-2を開発した。メソッド-1の場合、韓国未来技術が2年間秘密裏に開発を進めた。『トランスフォーマー』と『ロボコップ』などのロボットデザインに関わったハリウッドのエンターテインメントデザイナー、ビタリー・ブルガロフ氏が製作に参加し注目を浴び始めた。

    ◇開発会社「アマゾンとの提携計画は未定」

    メソッドシリーズのロボットが注目される理由は人間に似たヒューマノイドロボットの中で最も大きく、車輪でなく脚で動けるという点のためだ。しかしまだ不安定な下半身が問題と指摘されている。ベゾスCEOもまた、メソッド-2の上体だけ操作する姿を見せた。上体の重量をさらに減らしてこそ関節を動かす際にバランスを取って摩擦なく滑らかに進むことができる。ベゾスCEOが試演した動画でも安全性を確保するために天井と連結されたチェーンでロボットの肩を固定しなければならなかった。

    メソッド-2の開発にはKAISTの人間型ロボット「ヒューボ」を作るのに関わった研究者と光云(クァンウン)大学、ソウル科学技術大学などの教授が参加した。韓国未来技術関係者は「今年初めにアマゾン側からMARSカンファレンスに参加してほしいという連絡を受けた」と明らかにした。ただしアマゾンとの提携計画については「まだ公開できる内容はない」とした。

    一方、経済専門誌フォーブスが20日に発表した「2017年世界長者番付」でベゾスCEOは前年の5位から3位に上昇した。昨年最も財産が多く増えた富豪として記録された。ベゾスCEOは宇宙開発企業ブルーオリジンを設立し、宇宙探査パーク建設を推進している探検家でもある。この日メソッド-2を試演する姿は映画『アイアンマン』のロバート・ダウニーJrを連想させるのに十分だった。USAトゥデイはこの日ベゾスCEOのロボット試演について、「アイアンマンを実生活に実現する競争でアマゾンCEOのジェフ・ベゾスがテスラCEOのイーロン・マスクをリードした」と評価した。

  • アマゾンのジェフ・ベゾスCEOが19日に韓国未来技術のロボット「メソッド-2」を操縦している。(写真=ベゾスCEOツイッター]