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  • 朴大統領退陣求める大規模集会 ソウルと地方で計30万人

  • 政治 2016年11月06日 13:50
  • 朴槿恵(パク・クネ)韓国大統領の親友の民間人女性、崔順実(チェ・スンシル)容疑者の国政介入疑惑を受け、朴大統領の退陣を求める大規模集会が5日、ソウルをはじめ韓国各地で開かれた。

    集会の主催者側は、ソウルで20万人、地方で10万人の計30万人が参加したと発表した。普段は集会に参加することのない市民も参加したようだ。朴大統領は前日に一連の疑惑を謝罪する談話文を発表したが、怒りの世論は鎮まるどころか、むしろ激しさを増している。

    ◇ろうそくがソウル中心部埋め尽くす

    青瓦台(大統領府)に近いソウル・光化門広場では、先週末に続き2回目の集会が開かれた。前回も予想を大きく上回る市民が参加したが、この1週間で検察の捜査が拡大し、朴大統領の支持率が歴代政権で最低の5%台に落ち込む中、さらに多くの市民が集まった。

    ソウルの集会は革新系市民団体が連携した「朴槿恵政権退陣(に向けた)非常国民行動」が開いた。主催者側の推計によると、5日午後に集会が始まった時点の参加者は5万人程度だったが、すぐに10万人に増え、集会第2部が始まった午後7時半には20万人に膨らんだ。警察の発表は4万5000人。昨年11月14日に労働界を中心にソウルで開かれた決起集会(参加者は主催者側発表13万人)を超える規模となった。

    集会の参加者には、制服姿の青少年や子ども連れの家族、宗教界関係者、学者らの姿もあった。

    ソウル近郊の京畿道・水原から妻と参加した60代の男性は、集会に参加するのは生まれて初めてだとしながら、「私が投じた一票を返してもらいたい。朴大統領が政治をしっかりやってくれるものと思っていたのに、本当に悔しく、がまんならない」と怒りをあらわにした。

    同道・華城から娘を連れて参加した40代の男性は「子どもが成長してから判断することになるだろうが、市民が集まった姿を見せておきたかった」と話した。

    参加者からは朴大統領と政府、与党に対する激しい不満を示す発言が相次いだ。第1部を終えると、ろうそくを手にシュプレヒコールを上げながら鍾路と乙支路、ソウル広場を回り再び光化門広場までを行進した。同広場で第2部を催すと、午後9時ごろ集会を終えた。

    警察は交通への影響を理由に行進の禁止を通知していたが、裁判所は当日、その執行停止の申し立てがあったとして行進を認めた。

    警察は220の中隊と約1万7600人を配備し、青瓦台へと通じる光化門広場の北側には警察車両による壁を設置して万一の事態に備えたが、参加者を刺激するような行動は控える様子で、行進時の市民ともみ合うこともなかった。

    ◇与党の地盤でも集会

    この日、集会はソウルだけでなく、各地で開かれた。ソウル近郊の京畿道・竜仁では、朴政権退陣に向けた呼びかけと行進が行われた。南部・釜山の釜山駅広場では91の団体が賛同し、朴政権退陣に向けた運動本部が発足した。

    朴大統領と与党セヌリ党の地盤である南東部の大邱・慶尚北道でも退陣を求める声が響いた。ほかに光州市、蔚山市、済州市などで大小の集会が開かれた。

    次の週末の12日にもソウルで大規模な集会が予定されている。退陣を求める声がさらに高まるとみられる。

  • 朴大統領の退陣を求めソウル中心部を行進する市民=5日、ソウル(聯合ニュース)