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  • 韓日首脳会談 懸案めぐる朴大統領の手腕に注目

  • 政治 2015年10月28日 17:16
  • 【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相が韓日中首脳会談翌日の来月2日に初の首脳会談を行うことが決まり、朴大統領が両国間の複雑な懸案をどう解決していくかに注目が集まっている。

     韓日首脳会談は2012年5月に当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領と野田佳彦首相が会談して以来、約3年半ぶりとなり、両国関係の改善を後押しするとも期待される。これまで、進展のみられない旧日本軍の慰安婦問題などが関係改善の足かせとなってきた。

     朴大統領は、会談の開催を通じた韓日関係の進展に意欲を示してきた。訪米中の今月15日、シンクタンクの米戦略国際問題研究所(CSIS)で演説し、「この機会(韓日中首脳会談)に安倍首相と首脳会談を開催できると思う」と述べ、初の首脳会談を開く可能性を示唆していた。

     そこには、韓日中3カ国協力体制を復元する流れの中で初の韓日首脳会談を同時に開催すれば、北東アジアの平和と安定をリードする中堅国として外交の幅を広げられるとの読みがある。

     韓日中首脳会談に合わせた韓日首脳会談は、朴大統領が訪米中に言及した、韓米中、韓米日など多様な形での「小多国間協力」を実践する第一歩ともなり得る。

     韓日中首脳会談では北朝鮮核問題にも言及した3カ国共同宣言が採択される予定で、これは北朝鮮問題をめぐる韓米中の協力につながり得る。また、韓日首脳会談は米国がこれまで強調してきた韓米日の安全保障協力をあらためて示す象徴的な意味を持つ。

     一方で、朴大統領は安倍首相との会談で慰安婦問題をはじめとする歴史問題で進展した姿勢を引き出すことが求められる。

     朴大統領はCSISでの演説でも「韓国国民が非常に大きな関心を寄せているこの(慰安婦)問題でも何らかの進展があれば、意味のある首脳会談になるだろう」と述べていた。

     ただ、韓日政府の局長級が協議を重ねてきたにもかかわらず、慰安婦問題をめぐり両国が歩み寄れずにいることから、朴大統領と安倍首相の初の首脳会談で具体的な成果を期待するのは難しいとも指摘される。