手数料が安いのはどこ?方法は?海外送金の基礎知識をご紹介
海外送金(外国送金、国際送金)をご存知ですか?海外送金とは、日本から海外にある銀行口座や郵便振替口座に入金することです。
海外送金はあまり身近な存在でないために、いざ送金する段階になって、どうすればよいか困る場合も多いことでしょう。そこで、日本から韓国へお金を送金する基礎知識と方法をご紹介します。
こんな場合に海外送金を利用
・韓国留学のため、入学金や授業料を
語学学校へ支払いたい。
・駐在や仕事、留学などで韓国に滞在する
家族に向けて、学費や生活費を日本から仕送りしたい。
・韓国に
居住していた、あるいは旅行や仕事で頻繁に訪れるため、金融商品への投資を目的に開設した自分の韓国の銀行口座に送金したい。
・ファンクラブ会費やチケットの代金を韓国の口座へ支払いたい。
・韓国のネットショッピングで購入した商品の代金を韓国の口座へ支払いたい。
海外送金の流れ
1.日本の金融機関などで送金手続きをする
2.送金したお金を円から送金通貨に
両替する
3.日韓の金融機関に直接取引がない場合、別の銀行を経由する
4.韓国の金融機関がお金を受け取り、受取人の口座へ入金する
海外送金の為替レート
日本円で送金し韓国ウォンで受け取る場合、仕向け金融機関(送金を担当する金融機関)が送金通貨を受取通貨に両替します。仕向け金融機関に日本円から韓国ウォンへの取り扱いがない場合、間に米ドルをはさみ両替します。
為替レートは、TTS(対顧客電信売相場、金融機関が顧客に外貨を売るレート)が基準です。レートは日時によって変動します。
海外送金に適用されるレートは、TTSに各金融機関が独自に定めた為替手数料を上乗せした額となります。
海外送金にかかる手数料の種類
韓国をはじめ、海外送金に必要なコストに「送金手数料」「受取手数料」「中継銀行手数料」「外国為替手数料」「円貨送金手数料(リフティングチャージ)」があります。これらの手数料は送金金額とは別に準備が必要です。
手数料は金融機関や送金方法により異なります。また、手数料を送金側、受取側のどちらで負担するかも設定できます。
事前に確認しておきましょう。

基本的な手数料のイメージ。
必要に応じて他の手数料がかかる場合も。
送金手数料
日本の仕向け金融機関に支払う手数料。
外国為替手数料
通貨の両替が行われた際にかかる手数料。
受取手数料
韓国の被仕向け金融機関(受取を担当する金融機関)に支払う手数料。着金時に送金金額から差し引かれるか、送金する時にあらかじめ支払うかのどちらかを選択。受取手数料の有無や金額、支払方法選択の可否は、被仕向け金融機関により異なります。
中継銀行手数料
仕向け金融機関と被仕向け金融機関に取引がない場合は、海外送金に対応している銀行を経由するため手数料が発生します。中継銀行手数料は経由した銀行の数だけかかります。
円貨送金手数料(リフティングチャージ)
日本円を日本円のままで送金(円建て送金)する場合に支払う手数料です。円建て送金は被仕向け銀行が日本円の受取ができる場合に可能です。
海外送金に税金がかかる?
海外送金にかかる手数料は非課税のため消費税はかかりません。
ちなみに、海外送金の金額が100万円を超える場合、金融機関は国外送金等調書(送金者の氏名、住所、送金額などを記載)を税務署に提出する義務があります。
※詳しくはご利用の金融機関にお尋ねください
韓国に着金するまでの所要日数
日本国内の送金や振り込みとは異なり、金融機関による送金目的の確認や中継銀行を経由した振替などの手続きが発生するため、海外送金は着金までに日数がかかる場合があります。
所要日数は金融機関や送金方法によるため、為替レートや手数料と同様に、確認しておきましょう。
代表的な金融機関は5つ。それぞれにどんな特徴があるでしょうか。
一般的に金融機関の窓口やネットから申し込みが可能です。ただしネットの場合は会員登録や口座開設などが必要になる場合も。送金日数はネットに比べて窓口のほうが数日長くかかります。
送金の速さと手数料の安さを重要視するのであれば、 資金移動業者の利用がおすすめです。
銀行のネットワークを通る場合、仕向け金融機関、中継銀行(場合によっては複数の中継銀行)、被仕向け金融機関と渡る必要があるので、どうしても手数料、日数が増えてしまいます。
それに比べて、 資金移動業者は日本国内、海外に口座を持ち、独自の送金ネットワークを有しています。送金者から受け取ったお金を受取銀行に振り込む、というシンプルなお金の流れなので、手数料も安く、スピーディーな送金が可能となります。
多くの都市銀行やゆうちょ銀行でもインターネットバンキングを利用して送金が可能。送金手数料もリーズナブルで、送金も比較的早いです。
「楽天銀行」をはじめとしたネット銀行も手数料が安いことで知られています。
普段取引のある銀行があれば、新たに会員登録などをする手間もなく利用できるので、ネットバンキングでの送金を検討してみて。
手数料は高いですが、安心感があるのは、やはり銀行を通しての送金。パソコンの操作が苦手な人も、窓口受付なら安心。
都市銀行の場合、大型店舗には専任担当者がいるので、手続きがスムーズに進みます。都市銀行、ゆうちょ銀行は支店も多く、利用しやすいでしょう。
高額送金の場合も窓口の利用がおすすめです。
韓国系銀行は、同一銀行間の送金の場合、着金までの期間が比較的早く、手数料も安いです。
「SBJ銀行」では、韓国在住者への送金に特化したサービスがあり、韓国に住んでいる家族(※諸条件あり)へ定期的に生活費を送りたい場合は、とても便利に利用できます。アプリ完結で申し込みできるので、支店に足を運ぶ必要もありません。
送金の目的に応じて、韓国系銀行のサービス利用も検討してみてください。
「pay決済アプリ」で韓国に送金が手軽になる日が?
QRコードなどを使ったモバイル決済が普及しています。中でも「PayPay」は加入者同士が送金し合える個人間送金サービスが手軽と人気です。
2024年12月時点では、海外への送金、受取はできません。
今後、サービスが整備され「pay決済アプリ」が充実するのか注目したいところです。