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韓国文化と生活

  • 先生ありがとう!
    恩師を敬い、感謝の気持ちを伝える日
    韓国で毎年5月15日は「先生の日(教師の日)」。毎日学校で顔を合わせる先生やかつての恩師を敬い、感謝を伝える日です。

    韓国語では「ススンエ ナル(스승의 날)」といいます。「ススン」は漢字語の「師匠」に当たりますが、先生や恩師などお世話になった人を広く意味します。
    韓国の先生の日
    「先生の日」と「世宗大王」
    韓国の「先生の日」は1964年に始まり、当初は5月24日でしたが、翌年の1965年に世宗(セジョン)大王の生まれた5月15日に日付を改められました。

    ハングル創製をはじめ偉大な功績を数多く残し、今なお韓国で尊敬され続ける世宗大王と関連しているあたりが、何とも韓国人の「先生(師匠)観」を感じさせます。
    世界にはあり、日本にはない記念日
    1994年に、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が10月5日を「世界教師デー」と定めました。世界各国には先生に感謝する日として「教師の日」が存在しますが、韓国をはじめアメリカや中国など独自の日付で祝う国もあります。

    先述した通り、韓国では世宗大王の誕生日である5月15日が「先生の日」。日本人にはあまり馴染みのない記念日ですが、近年は日本でも「先生の日」に教師へ寄せ書きや花束をプレゼントする動きがあるようです。
    「先生の日」は何をする?
    「先生の日」当日は、先生をはじめとするお世話になった人へ感謝の気持ちを表します。

    韓国の先生の日のプレゼントの定番といえば「花束」。「カムサハムニダ(감사합니다、ありがとうございます)」などのメッセージを添えると、より気持ちが伝わるかもしれません。
    韓国では、主に学生が先生へ感謝を示す日という認識が強いよう。というのも、根底には韓国の教育事情が見え隠れするからです。
    2017年からは一部を除きプレゼント禁止に
    韓国には、頼み事をする時にお金などを渡す「チョンジ(촌지、寸志)」という風習があり、特に「先生の日」には深刻な社会問題となっていました。

    プレゼントなど「モノ」の額面で感謝の気持ちをはかるともとれない、いわゆる賄賂のようなチョンジの風習。しかし、教育の場でわが子をよく見てほしい親にとっては見逃すことのできない機会でした。

    公務員はもとより教職員に対する贈答品のやりとりも激しく、大学や大学院など高等教育機関では、プレゼントも高級化する傾向が。中には10万ウォン以上の品を贈る人もいたようです。
    そんな社会問題を解決するため、2016年9月に制定されたのが、公務員や教職員らへのプレゼントの上限を5万ウォン以下と定める「不正請託および金品授受禁止法(通称キム・ヨンラン法)」。

    法律によると、以前お世話になった先生へ5万ウォン以下のプレゼントをすることは可能ですが、学生の成績評価に影響を及ぼすとみられる現任の教職員へは5万ウォン以下であってもプレゼントをすること自体ができなくなりました。
    金額に関係なく禁止されてしまった「先生の日」のプレゼント。

    紙で作ったカーネーションすら贈ることができないという厳しさですが、例外として学生の代表がカーネーションを贈ることは「不正請託および金品授受禁止法」により社会一般の規則として許可されています。
    2016年までは商品券や化粧品も!
    2016年までは、「先生の日」が近づくと、大型マート(スーパー)百貨店にさまざまな「先生の日」の贈り物が並びました。

    「立派な先生は、わが子の将来を決定付ける人生の羅針盤のような存在です」。韓国のあるインターネットショッピングサイトの「先生の日」特集には、やや大げさに聞こえるうたい文句が掲げられることも。

    商品券や化粧品など豪華を極めたプレゼント合戦が毎年繰り返され、わが子のためならと財布を開く保護者はもちろん、贈られる先生でさえ重荷に感じるほどの加熱ぶりでした。
    今となっては懐かしい?「先生の日」の登校風景
    5月15日の早朝。韓国の街頭では、いつもの手提げかばんにプラスして、花やプレゼントを手にした子どもたちの姿を見かけます。
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    通学路にある文房具店は、一日だけの即席花屋に様変わり!
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    お小遣いで買ったのでしょうか?きれいにラッピングされた一輪の花を手に登校する子供たちの姿も。
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    中にはお母さんに持たされたのか、豪華な花かごやプレゼント袋を抱えた子もいました。
    中にはお母さんに持たされたのか、豪華な花かごやプレゼント袋を抱えた子もいました。
    保護者が学校を訪れることができないよう、2006年頃には全国の小・中・高校の約70%で「先生の日」を休校にする措置が取られるほど深刻だったプレゼント合戦。

    2017年からは「先生の日」に個別でプレゼントをすることができなくなり、長らく続いた議論もいったん解決をみた形となりましたが、「紙のカーネーションなら良いのでは?」など、長年続いた風習の急変に戸惑いもあるようです。
    一部の学校では、先生の通る道にレッドカーペットを敷き拍手で迎えたり、歌を歌うなど「毎日お世話になっている先生や、人生に影響を与えてくれたかつての恩師に感謝する」という本来の意味にあったイベントを行なう工夫が行なわれているようです。

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              掲載日:17.05.15   最終更新日:21.04.06
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