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韓国文化と生活

  • 韓国では「モムチャン」または「オルチャン」という言葉が流行っている。「チャン」とは一番という意味の「長」と日本語の「ちゃん」を合わせた表現で最高という意味。

    語尾にチャンをくっつけてその分野で最高という意味になる。「モム(体)」チャンはスマートでグラマー、「オル(オルグル:顔)」チャンはイケメンというわけだ。これは、考え様によっては外見至上主義から生まれた言葉ともいえるかもしれない。

    外見至上主義とは外見に執着することで、これが恋愛、結婚、就職、昇進など社会生活の全般にわたって影響すると考えること。

    もちろん日本でもこうした風潮はあるが、韓国ではどうやらそれ以上のようだ。そこで今日は韓国の整形事情について、みてみよう。
    主にどこを直すのか
    韓国では整形といわず成形(ソンヒョン)という。一般の人は二重瞼が基本のようだ。他には鼻を高くすることや鼻の形を整えること、角張った顎を削ること、えくぼをつくること、額や目尻の皺とり、しみそばかすの除去、バストアップ、脂肪吸入術などがある。唇のラインや色を修正したり、耳の形を整えるといたものもある。

    ふくらはぎの整形というのも韓国ならではだ。このように、顔だけでなく、整形が体全体に及ぶという成り行きをみせている。タレントの場合、鼻筋をたてるといった基本的な整形を所属事務所で手配してくれる場合もあるとか。映画俳優やタレント、ミスコリアの多くは、整形美人だという噂がつきまとう。
    ではその相場はどれくらいだろうか?
    地域や成形外科病院により価格が違ってくるが、二重瞼や鼻で80万ウォン前後。一番高価なのが、危険性の高い顎の骨をけずる手術で1000万ウォン前後から2000万ウォンほどだといわれる。

    これらは病気ではないので医療保険がきかないため高くつく。それで海外に行って手術する人もいるが、国内では美容院やスキンケアショップなどで不法に格安で行われることもある。
    オルチャン(美男美女)ブーム。その始まりは?
    容貌端正を好む社会風潮は元来あったが、21世紀に入ってから経済の発展とともにインターネットやデジカメが普及し、それぞれが個人のホームページに写真を載せるようになったのも、オルチャン・モムチャンをもてはやす文化が広まった一因といえる。

    しかし、これを拡大したのはマスコミと、既成世代が商業的利益を目的とし外見の美を商品化したことによるだろう。
    なぜ外的美にこだわるのか。
    今や人種、宗教、性と同じぐらい、外見が差別の理由のひとつとしてあげられるようになった。就職の面接試験時、企業の人事担当者の90パーセント以上が外見を第一条件にするという。

    皮膚や体格から生活水準が分かるとまで考える人もいるらしい。面接に落ちて成形外科に走り込む女子大生の姿はよく見られる。

    整形手術をしたら会社での待遇が良くなったり、昇進したという人もいる。もちろん結婚の第一条件でもある。

    多くのティーンエイジャーの夢は芸能人やモデルになること。そこに子供をスターにしたいと願う親が、整形を煽動することになったりする。
    いきすぎた整形が奇形に!?
    美しい顔とスマートな体が人生の成功につながると考える強迫観念のゆえに、整形を何度も繰り返すなかで、回復が難しい医学的な奇形や精神分裂症が生じる場合もある。崩れた顔や皮膚のゆえに自殺したり、ダイエットをする中で突然亡くなる人もいる。 
    経験者のJさん(現在ソウルで会社員/28歳)にインタビュー
    Q.いつどのようにしたのですか。
    A.社会人一年生の時に二重瞼の手術をしました。
    Q.やろうと思ったきっかけは何ですか。
    A.外見の印象を柔らかくしたくて。以前はキツク見える目だったので、話しかけづらいとか言われましたが手術後はそういったこともなくなり、やってよかったです。
    Q.費用はどのくらいかかりましたか。
    A.約200万ウォン(日本円で約20万円)です。江南地域の新沙洞にある整形外科に行きましたが高い方だと思います。二重瞼だと普通は100万ウォンが相場ですね。
    Q.ご両親の反対はなかったですか。
    A.いいえ。むしろ母からはするように勧められたくらいです。
    Q.もし彼氏ができたら話しますか。
    A.はい、隠すことはしません。会話の中で自然に話題に出れば正直に話します。
    Q.やはり就職などで外見の差別はあると思いますか。
    A.あると思います。でも自分の場合は、望み通りの結果を得られたので満足しています。
    話を聞いてみると、周囲の友人も50%近くが経験済みとか。夏休みなどの長期休みに行う人が多く、人気は二重瞼の手術だそう。「整形」という言葉に抵抗はなく、隠さず堂々としているところなど日本人の考え方とはだいぶ違うようだ。
    箱の包装紙が重要か、その中身が重要か。
    ソウルの地下鉄でよく見かける美容整形広告は、2022年までに全廃される予定。近年は社会的な風当たりも強まっている。
    ソウルの地下鉄でよく見かける美容整形広告は、2022年までに全廃される予定。近年は社会的な風当たりも強まっている。
    日本に比べて整形に対してネガティブなイメージが薄い韓国。

    結果に満足している人の話を聞いていると、それによってコンプレックスがなくなり、前向きに生きていけるようになるなら、整形という手段も積極的に受け入れていいのでは、という気がしてくる。

    整形=よくないものという価値観を一概に押し付けるのはよくないだろう。

    ただ、外見に固執しすぎると、その人の持つ才能や実力を見逃してしまうことにもなりかねない。

    外見が個性を表現する方法のすべてでは無いことも忘れたくないものである。

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