新型コロナウイルス流行により途絶えていた日韓のビザなし往来がようやく再開し、韓国の観光地も少しずつ賑わってきています。今年久しぶりの韓国旅行を計画している人も多いのではないでしょうか?
そこでコネストでは、2020年を最後にお休みしていた毎年恒例「1万円同時両替」調査を3年ぶりに実施!
同日同時刻に各地の両替所や銀行を極秘で調査し、1万円を両替したらいくらになるのかを確認しました。
今回調査対象となった両替所は全22か所。人気観光スポット・
明洞(ミョンドン)や夜も賑わうショッピングタウン・
東大門(トンデムン)など旅行者が多く利用する場所に加え、観光地を中心に設置されている外貨両替機をピックアップしました。

調査前、入念にミーティング

日本の銀行など一部は電話調査を実施
コネスト恒例!1万円同時両替
2023年1月27日(金)、スタッフは各エリアへ出発。14時30分に一斉に両替を開始しました。なお、日本の両替所や
釜山(プサン)など一部スポットは電話での調査を行ないました。
なお、韓国で両替するには
パスポートが必要です。パスポートをきちんと持ってきたか、事前チェックも欠かせません。
気になるレートランキング発表!
※2023年1月27日調べ、( )内は100円当りのレート
※1万円→韓国ウォンへ両替の受取金額ランキング
※取材スケジュールと店舗の混雑等により、各場所1分から10分ほどの時間差あり
【1位】 95,000ウォン(950.00)

安定した良レートを誇る「ベスタップ両替所」
【2位】 94,900ウォン(949.00)
明洞・大使館前両替
明洞・マネーボックス両替所
明洞にある「大使館前両替」と「マネーボックス両替所」が同額で2位にランクイン。
「マネーボックス両替所」は2022年秋に新たにオープンした両替所で、お店の外にある外貨両替機でもカウンターと同レートで両替できます。

中国大使館付近に位置する「大使館前両替」

「マネーボックス両替所 明洞支店」
冬期は外貨両替機利用不可
【4位】 94,800ウォン(948.00)

旅行シーズンには行列ができる大使館前両替
【5位 】 94,500ウォン(945.00)

南大門市場ショッピングに便利な「ミウ両替所」
8位~10位はこちら
【8位】94,200ウォン(942.00)
11位以下はこちら
【11位】 93,940ウォン (939.43)※1 |
明洞・公認両替所 ハナ銀行 営業部PBセンター |
【12位】 93,800ウォン (938.00) |
江南・公認両替所 江南大路両替センター |
【13位】 93,760ウォン (937.60) |
弘大・公認両替所 travel depot |
【14位】 93,370ウォン (934.00)※2 |
明洞・ホテル ソラリア西鉄ホテルソウル明洞 |
【15位】 93,160ウォン (931.16) |
明洞・銀行 ウリ銀行 明洞金融センター |
【16位】 93,100ウォン (930.00) |
空港 新韓銀行金浦国際空港支店 |
【17位】 93,050ウォン (930.57) |
ソウル駅・銀行 KB国民銀行 ソウル駅両替センター出張所 |
【18位】 92,000ウォン (921.00)※3 |
外貨両替機 自動両替機WOWPASS |
【19位】 90,000ウォン (905.00)※4 |
日本 SBJ銀行 東京支店(新韓銀行グループ) |
【20位】 89,000ウォン (893.00) |
狎鴎亭(アックジョン)・デパート ギャラリア百貨店 WEST 5階 外国人専用窓口 |
【21位】 88,000ウォン (880.00)※5 |
空港 ウリ銀行 仁川空港第2旅客ターミナル出張所 |
【22位】 82,000ウォン (823.00)※6 |
日本 Travelex成田空港 第一ターミナル店 |
【失格】94,000ウォン(940.00) |
南大門・南大門市場の両替おばさん |
※1 ハナ銀行両替50%優待クーポン利用時
※2 13時40分のレート基準(1時間ごとにレートを更新)
※3 1,000ウォン札から取扱
※4 1,000ウォン札から取扱
※5 仁川国際空港内のウリ銀行(第1ターミナル、第2ターミナルの各営業所)は同一レート
※6 1,000ウォン札から取扱
南大門の両替おばさんとの両替は危険!
道端にいる両替おばさんが失格扱いなのは、違法な闇両替屋であるためです。今回の調査では「韓国ソウルの情報をありのまま伝える」という趣旨のもと、レートを聞くだけの調査を行ない記事にしたもので、決してこれを推奨するものではありません。
闇両替に関して万一、トラブルに巻き込まれてもコネストでは責任を負いかねますのでご了承ください。
気になる調査結果まとめ!
ポイント1:ソウル市内の公認両替所が断然レート良し
今年の調査では、1位から10位までをソウル市内の公認両替所が独占。一方デパートや韓国の空港は一同に低い額をマークしました。
また日本での両替はレートが悪く、両替は韓国に到着してから行なう方が格段にお得な結果となりました。
ただし2023年1月は円安局面のため、例年の「1万円同時両替」調査と比べ総じて低レートでした。
【公認両替所って何?】
「公認両替所」とは、韓国の行政機関である「関税庁」から公認を受けた、普通銀行以外の両替所のことです(2016年4月に「韓国銀行」から管理移行)。
ソウル市では約700か所(2022年12月時点)が認可を受けており、店舗内に「両替営業者登録証」があるかが公認両替所かどうかを見分けるポイントです。

ドル・円・人民元などの通貨単位が店の外観に併記されることが多い

レートが明示されていることも公認両替所である目安
ポイント2:食費も浮かせられる!両替は日本より韓国で行なうべし
この日の調査に限って見ると、1位のベスタップ両替所(韓国)と22位のTravelex(日本)とでは、1万円の両替で約13,000ウォン(約1,300円)の差が付きました。
13,000ウォンは韓国料理の定番である
クッパ(スープご飯)1人前を食べて少々おつりが出る程度の金額です。
韓国でも物価が高まるなか少しでも節約するためにも、日本より韓国の良レート公認両替所で両替するのがおすすめです。
ポイント3:公認両替所間のレートは僅差
韓国と日本で両替する時の差は1万ウォン以上と大きいですが、公認両替所間のレートの差はほとんど無いことが明らかに。
公認両替所のうち1位のベスタップ両替所(梨泰院)と13位のtravel depot(弘大)とでは、1万円の両替でわずか1,240ウォン(約130円)の差しかありませんでした。
もちろん、両替金額が高くなるほど差は開きますが、少額の両替の場合は細かく「この両替所!」と精査する必要はないかもしれません。
また全体として明洞やその付近の公認両替所がレートが良い一方、江南(カンナム)エリアは比較的レートが低いことがうかがえます。
ポイント4:同じ銀行でこんなに違う!両替は空港よりもソウル市内がお得
韓国内の同じ都市銀行でもソウル市内と空港内の支店では手数料が異なり、両替金額に差がありました。空港の支店は朝早くから夜遅くまで営業しており便利ですが、レートだけを比べるとソウル市内の支店での両替がお得です。
平日の営業時間内にソウル市内の支店に行くことができるのであれば、必要最低限のお金だけ空港で両替することをおすすめします。
順位 |
支店名 |
両替金額(レート) |
15位 |
ウリ銀行 明洞金融センター |
93,160ウォン (931.16) |
支店で 5,160ウォン差! |
21位 |
ウリ銀行 仁川空港第2旅客ターミナル出張所 |
88,000ウォン (880.00) |
【PR】ハナ銀行 両替50%優待クーポンでよりおトクに
韓国のハナ銀行では、コネストクーポンの提示で両替手数料を50%割引するキャンペーンを実施しています。
実際に調査スタッフがハナ銀行のクーポンを利用してみたところ、100円当たり931.14ウォン→939.43ウォンになり、1万円を両替した結果1,000ウォンほど多い金額を受け取れました!
ポイント5:WOWPASS、便利だが現金両替レートは微妙
プリペイドカードへのチャージ機能を備えており、近年日本の観光客からも注目を集めている外貨両替機「WOWPASS」。
気になる結果は18位の92,000ウォン(レートは921.00)と、調査した両替所のなかではそこまで良レートといえませんでした。

金浦空港駅構内のGS25にある「BUDDYCASH」
またWOWPASS以外にも、2023年1月には
GSグループの系列会社が一部GS25コンビニに外貨両替機「BUDDYCASH」の導入を始めました(今回はレート調査対象外)。
外貨両替機のレートを一概に「低い」と断定することは現段階では難しく、今後の動向を注視する必要がありそうです。
ポイント6:コロナ禍で明洞の両替所にも変化が

廃業した明洞の公認両替所
両替を終え調査スタッフが明洞の街を歩いていると、両替所の看板だけが残ったテナント募集中の空き店舗をぽつぽつと見かけました。
2019年12月時点で明洞に67か所あった公認両替所は、新型コロナウイルスの影響からか、2022年12月までの3年間で10か所近く姿を消しました。
良レートで両替ができるコンビニとして有名だった「セブンイレブン 明洞店」もあえなく廃業。今なおオープンしている両替所のなかでも営業時間を短縮している所が多いため、事前チェックをおすすめします。
【最新】良レート両替所ランキング!
コネストでは、年に一度の「1万円同時両替」のほかに、人気観光エリアにある両替所の最新レートを日替わりで調査し紹介しています。
レートは刻一刻と変化するもの。旅行日に行くべき良レート両替所が知りたい!という人は、日替わりランキングをぜひ参考にしてくださいね。
両替所の特徴をおさらい
結果をふまえつつ各両替所のメリット・デメリットをまとめると以下のように。レートをとるか便利さをとるか、必要金額や旅行スタイルによっても変わってくるでしょう。
|
長所 |
短所 |
公認両替所 |
・レート高め
・営業時間が比較的長い(21時前後まで、週末営業など) |
・明洞など繁華街に多いが、行動エリアによっては探しづらい場合あり
・路地裏など分かりづらい場所に点在していることもあるため、利用する公認両替所の位置を事前に把握する必要あり
|
都市銀行 |
・レート高め
・営業所数が多く見つけやすい |
・夜間、週末に利用不可(一部店舗を除く)
・待ち時間が長くなる場合あり |
ホテル |
・営業時間が長い(24時間、年中無休の場合も)
・日本語が通じやすい |
・レート低め
・基本的に宿泊客が対象 |
空港 |
・入国直後、帰国直前に利用可能で時間節約
・空港⇔市内間の交通費に使える |
・同じ銀行でも市内支店よりレートが低めになる傾向あり |
外貨両替機 |
・主要観光地のホテルなど便利な場所に設置
・営業時間が長い(設置場所によるが22時以降も可能な場合が多い) |
・1,000ウォン以下の硬貨は切り捨て
|
デパート |
・買い物ついでに利用可能で時間節約 |
・ソウル市内においてはレート低め |
日本 |
・日本語が通じる
・出発前に準備ができ安心 |
・レート低め |
旅行に向けて!韓国の両替豆知識
空港と市内公認両替所の使い分けがベスト
調査結果にもあるように、日本や韓国の空港ではレートの悪さが目立つため、空港では交通費分やいざというときのタクシー代程度(3千円~1万円程度)の両替にとどめ、まとまった金額は市内にある良レートの両替所で両替するのがおすすめです。
領収書が必要なら公認両替所より銀行へ

公認両替所で発行した簡易レシート
公認両替所のなかにはもちろん領収書を発行してくれるところもありますが、写真のように日にち等の記載がない簡易レシートしか発行してもらえないところも少なくありません。
会社の出張等で両替領収書が必要な際は、レートの損得勘定は置いておいて、空港や市内の銀行で両替する方が安全でしょう。
クレジットカードがおトクとは限らない
韓国はキャッシュレス社会なため、両替をせずとも
クレジットカード1枚でだいたいの買い物ができます。
一般的に、カード会社が設定したレートは韓国の銀行より良レートとされていますが、円安局面にある現在(2023年1月)、現地通貨建て決済では損をするかもしれません。
また、カード使用日に決済が完了する円建て決済の場合は、レートの設定を現地加盟店が独自に行っているので、良レートかどうかの見極めが必要です。
韓国ウォンへのおすすめ両替方法は?
韓国での両替事情についてもっと知りたいという人には、以下の記事もおすすめです。
それぞれの旅行スタイルに合わせたおすすめ両替方法や、両替の手順、レートの見方について詳しく解説しています。
最近7年間におけるウォン・円レートの変動

※各年1月10日基準
出典:韓国ハナ銀行為替手数料込みレート(現金両替時)
ウォン・円レートは、ウォン・ドル相場を円・ドル相場で割ることによって算出されます。円とウォンはドルを仲買にして互いに相関関係を持っているため、円・ドル相場、ウォン・ドル相場の変動に影響を受けて変動します。
2023年1月の時点では、見ての通り2022年中盤からの「円安・ウォン高」が続いています。
円→韓国ウォン過去7日間の両替為替チャート
「1万円同時両替!2023」、お役に立ちましたか?ここで紹介した各両替所の一覧は「
ソウルの観光スポットの両替所」で詳細を確認することができます。お得に両替をして、韓国旅行をもっと楽しみましょう!
※この記事は2023年1月27日の時点でコネストが独自に行なった調査に基づいて作成したものです。実際の各銀行および公認両替所におけるレートの良し悪しは、この記事に規定されるものではないことをご了承下さい。
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