<焼き方>
「サムギョプサル」は、鉄板の上でキムチやニンニクなどと一緒に脂を落としながら焼き、表面に焦げ目がついてカリカリになったら食べごろです。肉厚で歯ごたえがある反面、焼きあがるのに時間がかかるので、じっくりと焼きましょう。
韓国の焼肉店では一般的にお肉の焼き加減はスタッフが見てくれる店舗が一般的ですが、中には最初からセルフサービスのお店や、店員が忙しかったりすると管理ができないので、その場合は焦げないように各自でお肉の管理をするようにしましょう。 |
|
傾斜型の鉄板ではお肉を高いほうへ、キムチは低い方に配置して一緒に焼きましょう |
こんがり焦げ目が付き始め、カリカリになるまで焼いたら食べ頃 |
|
|
<下焼き>
お肉は初めからテーブルで焼くのが一般的ですが、中には別の場所で、お肉の表面だけ下焼きしてから運ばれてくるお店もあります。これは、練炭の強い火力で肉汁が流れ出るのを防ぎ、且つ、肉にも炙った際のいい香りが移るための処理で美味しいと話題。下焼きした状態では食べられず、テーブルでカットしてから更にじっくりと焼き上げてから頂きます。 |
|
別の場所で下焼きしてくれる店舗もある |
<食べ方>
お肉はタレにつけ、鉄板の上で焼いたキムチなどをサンチュに一緒に包んで食べると肉の脂っこさも解消されます。また「サムギョプサル」には、さっぱりとした口当たりの韓国焼酎がおすすめ。食べ終わった後は、鉄板の上で焼き飯(ポックムパッ)を作ってもらったり、韓国冷麺(ネンミョン)で締めてみるのが韓国式です。 |
|
|
お店から出されるタレで頂いたり |
|
サンチュに肉やキムチ、ネギなどを包んでヘルシーに食べましょう! |
|
現地の韓国人は、ビールよりも焼酎 |
|
<オギョプサル>
赤身と脂身が3層になっているのが「サムギョプサル」なら、5層になっているのが「オギョプサル」です。赤身・脂身が1層ずつ多いため、よりジューシーで濃厚な味わいが人気の部位です。
「オギョプサル」は、済州島(チェジュド)式の韓国焼肉店での取り扱いが多く、焼き方や食べ方は「サムギョプサル」と同じですが、店舗オリジナルのカタクチイワシの塩辛につけて食べるのが美味しい、と話題です。 |
|
5層になっているオギョプサル(例) |
ソースに付けて食べましょう |
|
|
<テペサムギョプサル>
かんな(韓国語でテペ)で削ったような模様であることから名づけられました。薄くスライスされているので、焼き上がりも早くて、食感も柔らかいのが特徴です。タレやサンチュに包んで食べます。
また、牛肉のサムギョプサルは「ウサムギョプ」と呼ばれ、「テペサムギョプサル」のように薄くスライスされて出されるのが一般的です。 |
|
|
韓国の国民食と言っても過言ではないサムギョプサルが人々の暮らしに登場したのは1970年代の後半。高度経済成長期、建設現場やインフラ工事に従事する労働者の間で、体内の粉塵を排出する働きがあると、特に人気を集めたとされています。
1990年代のはじめには釜の蓋を鉄板に用いた「ソントゥコンサムギョプサル(솥뚜껑삼겹살)」や、カンナくずのように薄い「テペサムギョプサル(대패삼겹살)」がヒットして、「焼酎とサムギョプサル」が庶民の食事の代名詞になったのでした。 |
|
釜の蓋を鉄板に用いた「ソットゥコンサムギョプサル」 |
2000年代になると外食産業の発展によって「サムギョプサル」に変化が起こります。ワイン、緑茶、ハーブなどに漬け込んだ新しいスタイルが登場。値段だけでなく、バラエティに富んだ味わいにも注目されるようになります。2010年前後に多様化はさらに進み、チーズやきなこにつけて食べたり、餅を巻いて食べたり、各店舗が工夫を凝らして凌ぎを削るようになります。 |
|
|
ワインに漬け込んで熟成させた「ワインサムギョプサル」(例) |
|
きなこにつけて食べるのも美味しい |
|
餅を巻いて食べる店舗も流行した |
|
2016年以降からは、価格が安く庶民の味方だった「サムギョプサル」にも高級化の波が押し寄せました。産地にこだわった済州豚や熟成肉、分厚い塊肉を炙って提供するなど、こだわりを持つ店舗も登場し、これまでの「サムギョプサル」のイメージを覆すような味が、現地韓国人はもちろん、日本からの観光客にも浸透しつつあります。 |
|
|