海外で日本との文化の違いを実感する場面のひとつが、
結婚式や
お葬式といった冠婚葬祭。
嫁ぎ先の家族や親戚、職場の同僚など、韓国人との人付き合いが深まっていくと、冠婚葬祭へ参加する機会も増えていきます。
しかし、そういった場面は日常的でないうえ、使われる言葉も独特。日本語でも難しいのに外国語だとなおさらです。
故人と最後のお別れをする厳粛な儀式だけに、戸惑わずに落ち着いてふるまいたいもの。基本の挨拶言葉・用語を覚えておくだけでも、いざというとき慌てずに済みますよ。
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喪主・遺族に対する挨拶の言葉
韓国のお葬式は大半の場合、故人の死後3日間にわたって行なわれる「三日葬」です。3日3晩、喪主や故人の家族は病院などに設けられた葬儀場で弔問客を迎え、食事をふるまいます。
お葬式に参列することになった場合、喪主や遺族に対するお悔やみの言葉はぜひとも覚えていきましょう。「この度はご愁傷様でした」「心からお悔やみ申し上げます」など、日本のお葬式で決まり文句があるように、韓国のお葬式でよく使われる表現をご紹介します。
◆謹んでご冥福をお祈りいたします。
삼가 명복을 빕니다.
サムガ ミョンボグル ピムニダ。
◆さぞご傷心のこととお察しいたします。
얼마나 상심이 크세요.
オルマナ サンシミ クセヨ。
◆どんなにお辛いことでしょう。
얼마나 애통 하십니까.
オルマナ エトン ハシムニッカ。
◆何と申し上げればよいか分かりません。
뭐라고 말씀 드려야 할지 모르겠습니다.
ムォラゴ マルスムトゥリョヤ ハルチ モルゲッスムニダ。
【韓国の葬式文化】 「アンニョンハセヨ」は禁物!
韓国では焼香を行なった後に、祭壇の脇にいる喪主と遺族に対して挨拶(お悔やみの言葉)を述べますが、このとき絶対言ってはいけないのが「アンニョンハセヨ」。
アンニョンハセヨは、日常の挨拶言葉ですが、「お元気ですか?」という意味なので、お悔やみの言葉としては適切ではありません。つい口に出してしまわないように注意しましょう。
友人・知人を慰める言葉
日本のお葬式は比較的故人と関係が近い場合のみ参列しますが、韓国では「悲しいときこそ、そばにいてあげたい」と思う心情からでしょうか、友人や知人の親戚といった、自分とつながりが遠い人のお葬式にも参列することがあります。
いずれにしても、大切な人を失った友人・知人を慰め、励ましの言葉をかけてあげることは大切ですね。
◆大変だろうけど体には気をつけてね。
힘들겠지만 몸 잘 추스려.
ヒムドゥルゲッチマン モムチャル チュスリョ。
◆元気だして。お母さんは良い所に行かれたはずだよ。
힘내. 어머님은 좋은 곳에 가셨을 거야.
ヒムネ。オモニムン チョウンゴセ カショッスルコヤ。
【韓国の葬式文化】訃報ニュースの決まり言葉

花輪や横断幕などに使用されるフレーズ
著名人の訃報を伝える新聞やニュースで、「삼가 고인의 명복을 빕니다(サムガ コイネ ミョンボグル ピムニダ)」という表現を耳にした人も多いかと思います。
日本語では「謹んで故人のご冥福をお祈りいたします」という意味ですが、お悔やみの言葉としては形式的で堅すぎるため、実際の会話ではあまり使用されないのだとか。
【覚えておきたい単語】
葬式:장례식(チャンネシッ)
葬儀場:장례식장(チャンネシッジャン)
三日葬:삼일장(サミルジャン)
二日葬:이일장(イイルジャン)
喪家(喪中の家):상가(サンガ)
祭壇:빈소/제단(ピンソ/ジェダン)
遺影:영정(ヨンジョン)
焼香:분향(プニャン)
香炉:향로(ヒャンノ)
線香:향/선향(ヒャン/ソニャン)
香典:부의(プウィ)
香典箱:부의함(プウィハム)
喪服:상복(サンボッ)
喪章:상장(サンジャン)
喪主:상주(サンジュ)
葬制(故人の子ども・孫):상제(サンジェ)
遺族:유족(ユジョッ)
弔問:조문/문상(チョムン/ムンサン)
告別式:영결식(ヨンギョルシッ)
出棺:발인(パリン)
棺:관(クァン)
霊柩車:운구차(ウングチャ)
お悔やみ:위로의 말(ウィロエ マル)
弔電:조전(チョジョン)
数珠:염주(ヨムジュ)
花輪:화환(ファファン)
慎む:삼가다(サムガダ)
故人:고인(コイン)
冥福:명복(ミョンボッ)
祈る:빌다/기원하다(ピルダ/キウォナダ)
傷心:상심 (サンシム)
悲しく胸が痛い:애통하다(エトンハダ)