旧正月「ソルラル」で使える韓国語

ソルラルシーズン、最もよく耳にする新年の挨拶です。直訳すると「新年の福をたくさん受け取ってください」ですが、「あけましておめでとうございます」に相当するフレーズです。

実はこの挨拶、旧正月中はもちろん、旧正月直前に人に会ったときに「良いお年を」という意味でも使えます。旧正月が近づいてきたら、ぜひ使ってみてください。

なお、旧正月だけでなく、陽暦の新正月(新暦の１月１日)の挨拶にも使われます。

韓国の家庭内での伝統的な挨拶の方法は、ソルラル当日の朝に家族全員が集合。最年長(家長)の人に対して、年齢順に(長男を筆頭に)新年の挨拶とクンジョル(頭を深々と下げる最も丁寧なお辞儀)をします。

このとき、新年の挨拶とともに年長者の健康や幸せを祈願する言葉も添えます。挨拶を受けた年長者は、１人１人に「덕담(トッタム、徳談)」という幸せや成功を祈る言葉を贈り、子どもたちには「세뱃돈(セベットン、お年玉)」を渡します。

旧正月は子どもたちに「세뱃돈(セベットン)」と呼ばれるお年玉をあげるのが習わし。年に一度のおめでたい日、できれば新札で。韓国の銀行でも、お正月シーズンが近づくと新札への交換を受け付けています。

韓国のお年玉の相場は各家庭で様々ですが、就学前の子どもたちへは5,000ウォン～10,000ウォンと、お小遣い程度の金額が多いようです。白い封筒などに入れて渡すのが一般的ですが、日本のポチ袋で渡すと喜ばれるはず！

家長への挨拶がすむと、先祖供養の儀式「茶礼(チャレ)」が行われます。ソルラル、秋夕(チュソク)という韓国の２大名節には欠かせない祭祀です。

「茶礼床(チャレサン)」に並ぶたくさんの食べ物を作るため、ソルラル前日・当日の台所は大忙し、特に女性陣が準備に追われます。「何か手伝えるかな…。でも何をすれば？」と戸惑ってしまったときは、この一言。

日本の晴れ着としての着物同様、韓国でもソルラルには伝統衣装の韓服(ハンボッ・チマチョゴリ)を着ます。おめでたい日なので、新婚夫婦は結婚式で着た華やかめの韓服を着てもOKです。

しかし、帰省の際には、やはり韓服では不便。最近は韓服は持参、ソルラル当日に家長へ挨拶するときだけ着替える、というパターンが多いようです。小さな子供たちが韓服を着ている様子もよく見かけます。着物同様、韓服を着る、着ないは各家庭によって異なります。

韓国の伝統行事は陰暦で行われます。そのため旧正月の日付は毎年異なります。

旧正月の連休は１月１日の当日と前後２日を合わせた３日間。うまく土日と重なれば５連休となります。また土日に旧正月が重なれば振替休日となり、さらに長い連休に。

ただし、旧正月がいつになるかは毎年違うため、カレンダーとにらめっこ。以前は故郷に帰省して親戚一同集まるのが旧正月の過ごし方でしたが、近年は長い旧正月連休となれば海外旅行を楽しむ人が増えています。