＜2018年6月上旬訪問＞
蔚山に行った折に、蔚山市バス715番に乗って訪問しました。
NAVER地図などで検索すると、蔚山市街地～西生浦倭城前まで所要100～120分と出てきましたが、鶴城公園～西生浦倭城前は50分で到着しました。
先に行った蔚山倭城（鶴城公園）は小高い丘程度のものでしたが、西生浦倭城は『山』という感じで、坂の勾配もやや急で登るのに息が切れました。

一部の石垣は崩れていましたが、築城の名手・加藤清正が築いたものだから今も状態良く残っているのだろうと思うことにして、海を眺めました。
日本列島が見えるわけでもなく、豊臣秀吉は中国大陸を支配する足掛かりとして朝鮮半島に出兵したと聞きましたが、無謀が過ぎたのでは？と感じました。

登り口の小屋に2名＋城の頂上の小屋に1名の係員を配置し、パンフレットも置いてあり、観光促進に力を入れているようです。平日午前で、私の他に2名の観光客が来ていました。

715番バスは40分間隔と運行本数が少ないですが、バス停に「〇分後到着」の運行状況が表示されるので、不安なく待つことが出来ました。（待ち時間が長い場合はバス停一つ分歩いて鎮下まで行くと、色々なお店があって時間をつぶせると思います）

​韓国に残っている倭城の中では最大級で、かつ保存状態がよいとされているのが加藤清正によって築城された西生浦倭城です。
海雲台市外バスターミナルから蔚山行きのバスに乗って「南倉」で下車。そこで蔚山の市内バスに乗り換えて、「西生浦倭城前」まで行きます。

小高い山に登る手前から城の石垣が見えてきます。
本丸のほか二の丸、三の丸が配置されていたというから、かなり規模の大きな城だったようです。以前、子城台の倭城跡を見たことがありますが、あれとは比べものにならないくらいの大きさです。

城には攻防の要衝とも言える「虎口」や「曲輪」が設けられ、石垣が複雑に入り組んだ構造になっています。
頂上にある天守台跡や一部崩れかけた石垣の前に立つと、人の世の栄枯盛衰、過ぎ去った時の流れが感じられます。

満開だった桜もすでに散ってしまい、今はひっそりとしています。聴こえてくるのは風に揺れる新緑の葉擦れの音だけです。
その新緑の彼方に鎮下の海が見え、なかなかいい眺めです。加藤清正をはじめ、将兵たちもこの景色を眺めていたものと思われます。

帰り際、入口にある案内所の女性係員から次のような話を聞きました。
現在、蔚山市は熊本市と友好都市の関係にあり、さまざまな交流が行われています。熊本市内には蔚山という町名まであり、さらにこの地から渡っていった韓国人の子孫が西生（にしお）という姓を名乗っているということでした。
興味深い話でしたが、再び祖国の地を踏むことのなかった人たちの身の上を思うと切ないものがありました。

韓国に残る日本の遺構に関心のある向きにお勧めの西生浦倭城です。（5月3日訪問）

Kosetsu さん、こんにちは。

釜山ライフを満喫されているご様子、嬉しく拝読しました(^^)。今月下旬に釜山に滞在しますので、なんとまあ、時を得た情報！と少なからず感動しました。タイトな旅程を組んでいましたが、少しばかり修正して是非とも西生浦倭城まで行ってみたいと思います。


私は九州北部の産まれ育ちで、名護屋城址に幾度となく訪れては韓日の交流に一方ならぬ興味を抱いてきました。交流歴をもっときちんと復習しなければと思いつつ月日は否応なく流れ、今、相当な年齢になってしまってから、やっと机上での情報収集と現地でのフィールドワークが同時進行できる余裕ができてきたのですが、やれやれ、どこから手を付けよう・・・と、行ってみたい所と見てみたい事の多さに辟易し始めていたところです。


ご投稿、ありがとうございます。これで、倭城に関して素晴らしいきっかけを与えられました。先ず西生浦倭城から始めます。そして、力の続く限りその他の倭城にも足を運びます。Wikiなどに淡々と書かれている内容は、どんなに淡々と書かれてはいても非常に心が痛む勝利と敗北の話であり、血生臭い国盗り物語です。倭城の地に立った途端に、ミアネ、ミアネヨ！と言いながら私、泣くかも知れません。もし泣いたら、こっそりと報告しますね。

こんばんは。
釜山で都落ちの暮らしを楽しんでいます。

こういう遺構に関心のない人には、「何、これ？石垣だけ？」で終わっちゃう話ですけど、関心があるならここはいいですよ。
城の説明が韓国語だけでなく、日本語などでも丁寧にされていて、それらを読みながら見学していくと1時間以上かかりましたよ。途中、景色を眺めたり、石垣を見上げて柄にもなく感慨にふけったりしてね。

で、行くときにはいなかったのですが、帰りに案内所（パンフあり）の方が2名おりまして、尋ねると親切にいろいろと教えてくれました。分厚い資料を手にして興味深い話をいろいろ聞かせていただきました。なんか、日本語でも通じそうな雰囲気の方でしたね。

そこで教えていただいたのですが、ほかにも蔚山倭城が蔚山市内の公園内にあり、機張にも竹城倭城というのがあるので、機会があったらぜひ行ってみてください、と言われました。倭城は全部で30近くあるそうです。スタンプラリーができそうな数ですね。

釜山のどちらから行かれるのか分かりませんが、東海南部線が安くて早くて快適でした。海雲台から南倉までバスだと1時間近くかかりましたから。

それと、南倉から715番バスで行くのですが、40分間隔なので、行きと帰りで合せて50分近く待ちましたよ。小さなスーパーの前にバス停がありますが、そこにはタクシーが何台か待機していましたので、時間がなければタクシーもありかと思います。
帰りは「鎮下」というバス停から乗りましたが、タクシーは全然通りませんでしたね。あと405番バスが1日に何回か走っているそうです。

ダラダラ書いちゃいましたが、ぜひ行かれてみてください。汗もかきますので、大きめのタオルがいいですねw

御丁寧に詳しい乗り物情報まで教えていただいて、ありがたや、ありがたや(^^)　一通り調査の手は拡げていたのですが、やはり生の情報ほど心強いものはありません。ありがとうございます。出掛けてみますね。

ついでながら、行きは「西生浦倭城前」でバスを降りると、写真のような案内表示が何か所かありましたので、その指示通りに行けば迷わずに行けます。

で、帰りは「鎮下」に出るのがいいと思います。周りに小腹を満たせるようなキムパプ屋など食堂がありましたから。「西生浦倭城前」のバス停周辺は何もありませんでしたね。

NAVERの地図か何かで確認してみてください。

食事のご心配まで、重ね重ねありがとうございます。ここまで詳しい御説明ですから、世界一の方向音痴の私でも、迷子には決してなりませんよね(^^)