石坡亭 ソウル美術館

付岩洞にあるソウル美術館で11日、「師任堂、彼女の花園」という絵画展を観てきました。

良妻賢母の誉れ高い申師任堂は、絵画や詩作などにも優れた才能を発揮した「八方美人」で、5万ウォン札にその肖像が描かれています。息子の粟谷が5000ウォン札ですから、母は実に偉大ですね。

展示作品には朝顔、ナス、ブドウ、ちょうちょ、バッタ、カエル、トンボなど動植物が登場します。これらは、申師任堂の実家である江陵・烏竹軒の庭に植えられていた野菜や花、そのそばで戯れていた小動物などです。絵心がない者でも、素朴にかつ生き生きと描かれていることが一目でわかります。
日常生活の中で触れ合う草や虫に寄せる関心は、わが子を見守る母の慈愛にも似ています。

ここまで書いて、明日が「母の日」であることを思い出した。母の好きだった花を買ってきて、感謝の気持ちとしよう。
어머니 하늘나라에서 잘 계시나요？

2012年に開館したばかりで歴史の浅いこの美術館ですが、広い庭園内には「石坡亭」という興宣大院君（高宗の実父）の別荘やあずまやなど朝鮮時代の建造物があります。
それらを眺めながら、大院君気取りで新緑の園内を散歩していると、5月の風が一層爽やかに感じられます。

申師任堂の絵画展は6月11日まで。たまには美術館に足を運ぶのもいいものです。