景福宮に面した、写真館や小規模な画廊・美術館の並ぶ通りに、気になる建物があります。
前面のショーウインドーに、等身大より大きめの韓服着用女性マネキンが立っているのです。その上部に漢字で「李利子韓服」とあるので、韓服店でしょうか。
建物内に一歩踏み込んでみると、奥の方に「韓服の布地らしきものが並んだスペース(たぶん、オーダーメードの韓服店)」があり、エレベーター&階段の前には、2階・3階が展示館である旨の案内(韓国語)が出ています。
2階に上がってみようとすると、奥から中年女性が出てきて「展示館に行かれるなら、ここで入場料(1000ウォン)を払って下さい」と声をかけてきました。
「布地スペース」に行ってみましたが、入場券売場らしきものは見当たらず。「・・・入場券は」と訊いたら、別の中年女性が出てきて「あ、1000ウォンはそこ(領収書や帳簿が置かれたレジ)に置いておいて、2階に上がってください」と言いながら2階に上がり、展示館の電気
を点けていました。←つまり、私が来るまで展示館は無人で、観覧も貸切状態でした。
館内の案内によると「李利子」女史は高名な韓服デザイナーで、ここに展示されているのは彼女の手による作品だそうです。
2階には現代的な韓服、苧麻(カラムシ)素材の生活用品やタペストリー類、3階には人が誕生から死までに用いる韓服と伝統布製品が展示されています。
ケースの中の子どもマネキン達があらぬ方向を向いて微笑んでいることや、赤ちゃんマネキンがどう見ても白人なのが気になったりしますが、鮮やかな色合いで、かつ上品な作品揃いです。
ソウル在住の身、一度はこのような店で韓服を仕立ててみたいものです。もっとも、スゴく高価だと思われますが
なお、観覧中に写真を数枚撮ってみたのですが、2階展示室入口で座って待っていた電気点灯女性は特に何も言わなかったので、撮影禁止ではないようです。
いちおう観覧有料ですが、市内の一等地で静かに韓服類を見られる展示館、景福宮エリアで時間に余裕がある時などにぜひ。