8月中旬の昼間に、奉元寺を訪ねてみました。
「蓮花文化祝祭」も終わったことだし、空いているだろうと思ったのですが、法要や祈祷依頼など本来の用事で来たと思われる信徒や、カメラ+三脚持参のパンチパーマ系中高年女性グループ、家族連れなどで結構にぎわっていました。
入口近くにある「奉元寺の歴史」案内や、真新しい羅漢像を見ながら階段または坂を登ると、蓮花の鉢の置かれた庭園を囲むように幾つかの建物があります。
本尊と沢山の小さな仏像がおさめられた「三千仏殿」、この寺に縁の深かった方かな?と思われる人たちを偲ぶ「冥府殿」などです。
法殿というか本殿らしき「大雄殿」には「大学入試 合格発願 百日祈祷」という幕がかかっていて「受験戦争のキビしい韓国、大変だな」「場所的に、Y大学受験者向けかな。でも、あそこはキリスト教系だから違うか(注:入試シーズンになると、教会やカトリック聖堂にも同様の垂れ幕が多数出現します)」などと考えてしまいました。
さて、「蓮花文化祝祭」は終わったものの、まだまだ蓮は咲いていました。
庭園の数ヶ所に「美しい蓮花を折らないで下さい 花が痛がります 奉元寺」と看板が出ています。
韓国人の連れと「痛がるかは別として、盗ったら仏罰が当たるんじゃね?」とか言っていたら、どこからか出現した初老の僧侶氏に「花、キレイでしょう。ははは」と話しかけられてビビりました。いえ、べつに折ろうとしていたわけではないのですが
帰り際に、入口近くの「薬水」を(ここ以外にも薬水飲み場はありますが)飲んでみました。
飲み終えてから、飲み場の数メートル上でスズメが水浴び中であることに気付きました。わああああ
薬水はさておき、「太古宗」という宗派の寺であること(韓国に多いのは曹渓宗の寺です)、ソウルのわりと中心部ながらもいちおう山の中にあることから、仁寺洞の曹渓寺などとはまた異なる雰囲気を体験できます。弘大・新村方面にお越しの方、時間があればぜひお立ち寄りを。
追伸: 国宝級の仏像や絵画があるとか、建物が重要文化財だとかはないようですが、毎年6月6日に開催の「霊山斎」は重要無形文化財&ユネスコ世界無形遺産だとのことです。