ピックアップ!お店紹介口コミ by Kosetsuさん
地下鉄1、7号線「加山デジタル団地」駅から歩いて5分くらいのところに「九老工団労働者生活体験館」がある。
ここには、1960年代後半から90年代にかけて、韓国の目覚ましい経済発展の原動力となった九老工業団地で働いていた女子工員たちの生活の場が再現されている。
2階の映像室で、係員から九老工団の成り立ちや女子工員の日常生活などについてレクチャーを受けた後、当時の映像を視聴する。
続いて1階の写真展示、地下にある女子工員たちが起居した、「蜂の巣」と呼ばれた狭い部屋を見て回ると、彼女たちの哀歓が手に取るように伝わってくる。
朝起きると、1つしかない共同トイレの前には常に長蛇の列ができていたし、共同洗面所も同様、短時間のうちに洗面、洗髪を済ませなければならなかった。
狭い部屋では、3人~5人が重なるようにして暮らした。家賃の負担を軽くして、少しでも多く故郷の両親に送金するためだった。
夜遅く工場から帰って来た後は、部屋の仲間と語り合い、勉強もした。向上心を持って中学課程の夜学に通った者も多い。たまの休日には、近くの加里峰市場へ化粧品や洋服などを買いに出かけたり、映画を観たりした。
貧しいながらも夢があり、希望があり、青春があった。
しかし、労働はきつく環境は劣悪だった。縫製工場の中は風通しが悪く、糸くずとほこりと騒音に満ちていた。
血を吐いて倒れ、失意のうちに帰郷した少女。ミシンの針で何度も指を刺し、血まみれの指をミシン油で止血しながら、それでもミシンを回し続けた少女。覚醒剤を飲んで眠気を振り払い、1ウォンでも多く夜勤手当をもらって田舎に仕送りしていた . . .