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1987年6月9日、民主化を求めるデモのさなか、戦闘警察(機動隊)の放った催涙弾の直撃を頭部に受けた延世大生が同大学正門前で倒れ、7月5日、搬送先のセブランス病院で死亡した。李韓烈(イ・ハンニョル)さん、20歳だった。
地下鉄新村駅近くにある「李韓烈記念館」に2日、行って来た。この記念館は、国からの賠償金と全国から寄せられた寄付金をもとに2004年、母親のペ・ウンシムさんによって建てられたものだ。
3~4階が展示室で、3階は激しかった6月民主化闘争の写真などが、4階には李韓烈さんの遺品がそれぞれ展示されている。
夭折したこともあり、展示品の数は多くないが、一点一点が胸に迫るものばかりだ。
4階では、空前の高まりを見せた6月民主化闘争の実写フィルムを流していた。
李韓烈さんの死に先立つ1月14日には、捜査員の水拷問によりソウル大生・朴鍾哲(パク・ジョンチョル)さんが死亡していた。二人の死を受け、全国で学生、労働者、市民が連日街頭を埋め尽くし、「独裁打倒!」のシュプレヒコールが怒涛のようにこだましていた。
催涙弾を乱射する戦闘警察の規制線が、デモ隊に寄って突破されるという事態も発生した。もはや誰にもこの流れを押しとどめることはできなくなっていた。
6月29日、軍事政権は遂に民主化宣言を発表。改憲=大統領直選制が実現することとなった。若者の尊い命と引きかえに民主化が手繰り寄せられた。
今、ソウルでは朴槿恵大統領の即刻退陣を求めて、毎週土曜日にキャンドル集会が開かれている。1月14日の土曜日は、朴鍾哲さんの死から30年目に当たる日だった。
凍りつく . . .