青所(チョンソ)駅は、忠清南道(チュンチョンナムド)
天安(チョナン)市にある天安駅と、全羅北道(チョルラプット)益山(イッサン)市にある益山駅までを結ぶ長項線(チャンハンソン)の駅のひとつです。1929年に駅員のいる小さな駅として開業、1958年に普通駅に昇格しました。長項線はもともと1922年に朝鮮京南鉄道忠南線として1931年に全区間が開通したもの。1946年に国有化された後1955年に長項線と改称されました。
現在の駅舎は1961年に建てられたものです。開業当時は、駅のある地域名をとって真竹(チンジュッ)駅と呼ばれていましたが、1988年に青所駅という名前に変わりました。こぢんまりとした駅舎の白い壁によく似合う屋根瓦は緑色、緑の田園風景との美しい調和、時間が止まったような駅の雰囲気はどこか郷愁を誘います。長項線の駅の中で最も古い駅として、その姿をおさめようとカメラを携えた観光客が多く訪れます。
なお、韓国ではこのような規模の小さい普通駅は簡易駅と呼ばれ、韓国国内に800(駅舎がなくプラットフォームのみの駅なども含む)近くあります。その中でも24の簡易駅(2016年8月現在)が保存価値があるものとして登録文化財に指定されています。登録文化財指定の簡易駅は、日本の建築様式の影響を受けた切妻屋根(四角い建物の上に三角の屋根がついたもの)が特徴。2006年に第305号指定の青所駅もまた切妻屋根造りです。
青所駅は海岸から少し離れていますが、田畑広がるのんびりした保寧の風景を楽しむのも旅のよい思い出となるでしょう。