牛項里恐竜化石地

1992年、全羅南道(チョルラナムド)の西南、海南(ヘナム)郡黄山面(ファンサンミョン)牛項里(ウハンニ)で、韓国資源研究所による地質学研究の調査中、恐竜の足跡化石が発見されました。1997年から1998年にかけて行われた学術調査により、8300万～8500万年前の中生代白亜紀に生息したと思われる、長さ約50～100センチの恐竜の足跡の化石514点、翼竜の足跡の化石443点、そして鳥類の足跡の化石約1,000点が散在することがわかりました。

恐竜、翼竜、鳥の足跡の化石が同一の地層で見られるのは大変珍しく、化石発見地は1998年10月、天然記念物第394号に指定されました。慶尚南道(キョンサンナムド)の固城(コソン)、全羅南道の宝城(ポソン)、和順(ファスン)、麗水(ヨス)の恐竜化石地とともに、世界自然遺産登録運動が進められています。牛項里恐竜足跡化石地はかつて海辺だったため、潮の満ち引きの影響を受けて見学は難しい場所でした、錦湖(クムホ)防潮堤ができて以降は錦湖湖 という淡水湖になり、化石地一帯は湖畔になりました。現在、足跡化石地は室内で観察できるよう、建物の中にあります。

化石地一帯は大変よく整備されており、海南恐竜博物館はぜひ訪れたいスポットとなっています。鳥脚類恐竜館、翼竜・鳥類館、大型恐竜館、子供の遊び場コーナー、鳥類生態館など見どころがたくさんあります。巨大な恐竜模型も随所にあり、展示館内の凝ったライトアップはファミリーのみならず、カップルにも人気。朝鮮半島最南端、日没や日の出が美しいことで知られるタンクッマウル(最果ての村)も海南にあるので、合わせて訪れるのがおすすめです。