大田広域市東区の細川洞は、山に囲まれた農村地帯です。山中の道路沿いには「キムチチゲ、豆腐炒め　○○食堂」「サルノコシカケ販売　××農園」といった横断幕が貼られていますが、一つだけ異色の広告があります。
「祝　太陽の後裔　ソン・ジュンギの家　地域住民一同」

高校卒業までを大田広域市で過ごした韓流スター、ソン・ジュンギの家を指し示す内容です。ジュンギ君は現在ソウル在住ですが、この家には現在も親族が住んでいる可能性があります。デカデカとこんな広告を出して良いのでしょうか。そして、「案内」とある携帯電話番号は誰のものなのでしょうか？

でも、行ってみました。人の気配はありませんが、庭に面した入口は開いています。家自体は施錠されていますが、家の中の見える場所にジュンギ君の写真が大量に置かれており、建物周囲にはジュンギ君の広告パネルや「オオカミ少年」パネルが立っているので、訪問者の鑑賞を想定しているようです。家の裏では野菜が栽培され、庭木も定期的に管理されている状態でした。庭に配置された古いボールは、ジュンギ君の使用品だと考えられます。

「韓流ファンが大挙して押しかけてきたらどうするのだろう」とも思いますが、周囲に何もない立地自体が大量訪問を阻んでいるのでしょう。
ところで、大田の至宝であるジュンギ君の実家開放を祝っているという「住民一同」はどこにいるのでしょう。気温35度を超える屋外には、人の姿が全く見当たりませんでした。でも、沿道の飲食店は申し合わせたようにジュンギ君の「hiteビール」広告を外に貼り出していたので、彼を愛していることは間違いないようです。