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14日、金浦市にある愛妓峰(エギボン)展望台に行って来ました。
ここは、冬になると巨大なクリスマスツリーの電飾をピカピカさせて対北宣伝をやっていることで知られていました。
合井から3000番バスに乗って「郡下里(クナリ)」というバス停で下車し、そこからタクシーで10分くらいです。
展望台は民間人統制線の内側にあるので、手前の「愛妓峰出入申告所」で所定の手続きが必要です。施設管理料として2000ウォンを払います。
検問通過後、展望台駐車場から緩やかな上り勾配の道を歩いて展望台に向かいます。
展望台の中に入ると目の前に漢江が広がり、対岸に北朝鮮の地が見えます。非武装地帯がないから丸見えで、まさに指呼の間です。
双眼鏡を覗くと人や家畜の姿は見えず、南向けの宣伝用住宅が数棟建っているのが見えるだけです。レンズの中にはのどかというか、人の気配が感じられない風景がずっと続いています。
朝鮮時代、戦乱を避けるため愛する男と南へ避難した妓生・愛妓は、途中で男と離れ離れになってしまいます。逃げ延びて男を待ち続けたものの、結局この地で果ててしまいます。村の人々は愛妓の遺言どおりに、遺体を男のいる北が見えるこの山頂に埋葬したという話が伝わっています。
それを聞き及んだ朴正煕大統領(当時)が、北に家族などがいる離散家族の思いと同じだと言って、「愛妓峰」と命名したそうです。
川ひとつ隔てた地に大切な人を残してきた失郷民。彼らはここにやってきて、やみがたい望郷の念を愛妓峰の風に託して北へ送り届けようとします。
愛妓峰には、今も昔も愛する人を待ち続ける人の姿があります . . .