慶州国立公園 南山地区

世界最高級の方向音痴の上に地図読みが甘いので、山の天辺まで登ったはいいがどちらに向かえば仏様達を拝めるのか分からなくなり、記録的な右往左往の山行でした。

方向音痴人というのはそもそも方向に対して詰めが甘く、太陽の位置など全く意に介することなく猪突猛進、目の前にある道を只管進みます。地図読みに関しても「ほぅ、大体この辺りにあるんだな、ふむふむ。こう行って、こう行って、あっちに曲がって、こっちに登って。よしよし。」で、終わりです。

途中に案内板や矢印があるのですが、何しろ読みが甘いのに加えこの矢印達があまり信用ならないので難行に拍車が掛かりましたが、まあ、いいです。そこら中をうろつき回り、予定の三割ぐらいの仏様にはお逢いすることができ、遭難も怪我もせず、無事に下りて来ることができましたから。

何故そうなったのか後で地図を見ても分からないのですが、下山したら南山の東側、統一殿の近くに来ていました(笑)

韓国初登山の山は慶州の南山でした。
5月の気候の良い日の朝、市場でキムパブと揚げパンを買い、バスに乗って登山口へ。
停留所の五陵の名前の通り、古墳が並んでいます。
こんな所にも古墳があるのだなあと横目で見ながら登山道を登ります。
松の木々や綺麗な水がある場所を登り始めるとすぐに山に点在した石仏があります。
1つ1つに手を合わせながら登りました。
頂上までくると、皆さんそこで昼食をとられていたのですが、えらい混んでいたので、もう少し歩いてから食事をしようと分岐点へ。
詳しい地図を把握していなかったので、感で反対側へ下る事にしました。
すると、土の山道が砂利にかわり、休憩するような景色の良い場所はありません。
仕方なく、その砂利道の端っこに座りキムパブを食べる事に。
するとカサッカサッと音がするのです。
手が止まりました。
「何か動物がいる、、、」
鹿には遭遇した事がありますが音が違います。
「韓国って熊いるのかなあ、、、」
2人とも顔色が青ざめ、食べかけのキムパブをそおっとリュックにしまい万が一の為、静かに逃げる準備を始めました。
カサッ、、、カサッ、、、
自分の中の動物的感を研ぎ澄ませ、音に注意すると、どうも大きな動物ではなさそうです。
森の中に目をこらすと。。。シマリスでした。
きっと私達のキムパブのにおいに気付き近づいてきたのでしょう。
揚げパンの小さなカスをポンっと投げてあげると、一旦逃げましたが、食べに戻りました。
その可愛い事といったら!
自然のリスなのに人に慣れているんですね。
それが私達の初めての韓国でのリスとの遭遇でした。

2年前の慶州旅行では三陵から南山に行ったのですが、準備不足もあって 線刻六尊仏まで行って帰ってきてしまいました。新羅仏教遺跡の宝庫の南山をしっかりと見たいとネットで調べて行き着いたのが
http://guide.gyeongju.go.kr/deploy/jpn/theme/04/04_07/04_07_02/index.html

でも、韓国語のツアーに混じるのはちょっと不安だし、、、と思いながら慶州南山研究所のサイトを見ていると無料英語ガイドツアー発見！三陵ゴルだけなのはちょっと残念ですがふだんほとんど運動らしい運動もしたことのない私たち、4時間の登山がいいところだろうと英文のEメールで申し込みました。

当日は西南山駐車場に9時30分に集合。参加者は私たち夫婦とガイドのコさんのお友達の３人、最初に拝洞 石造如来三尊立像を見て、三陵へ、そして山にはいっていきます。

当然のことながら会話はすべて英語、ご挨拶したときに「私の英語は充分じゃありません、韓国語も」とおことわりしておきましたが、説明は韓国語よりははるかに理解できたかも、、、英語で話しかけられてあやふやな韓国語で答えるというへんな道中でした。

自分たちだけだったら見落としてしまいそうな遺跡や岩の説明があったり、途中、登山者の方に詳しく道案内されていたりしてガイドのかたがいてほんとうによかったです。
ポイントでは写真を撮ってくださり、後日Eメールで１８枚も送ってくださいました。
ツアーの後はアンケートに答えて、お土産に南山の絵葉書をいただき、市内中心部へ帰るバス停を教えていただいてお別れしました。
無料のツアーでここまでしていただけるなんて、、、感激でした。超オススメです。