2015/05/24 の 11時ごろ、美術館めぐりの一環で訪問しました。

平倉洞ギャラリー通りの入り口から徒歩10分ほどと、やや奥に入ったところにありますが、建物が綺麗で非常に洗練されている印象です。
建物内部もかなり広く、彫刻を中心として、絵画や書などバラエティに富んだ作品が数多く展示されていますが、驚いたことに、こちらの美術館は観覧無料です。​


金鍾瑛さんのことは、失礼ながら存じ上げなかったのですが、韓国現代彫刻のパイオニアで、韓国の美術界に大きな影響を与えた方のようです。

展示では作家の生い立ちや経歴を、作品や遺品を通して時系列に振り返りつつ、作風の変遷・発展が分かりやすく紹介されていました。
ただ今回は、生誕100周年の特別展が開催されていたため、通常時の展示内容とは違うかもしれません。


金鍾瑛さんは、かつて日本に留学したことがあり、東京美術学校（現：東京芸大 美術学部）を卒業しているため、展示物の中には日本語が表れることも多く、ちょっと親しみを感じました。

それにしても、一人の作家の名前を冠する美術館は、日本にも数多くありますが、建物の造形や野外展示を含めた内容がここまで充実しているところは、少ないと思います。
その上、観覧無料となれば、非常に貴重な存在ではないでしょうか。

個人的な見解になりますが、今回行った平倉洞のギャラリーと美術館の中では、最も印象に残る美術館でした。


私のように、金鍾瑛さんを知らない方でも十分楽しめると思います。
この辺りは山がちな地形で上り坂も多く、散策するのはちょっと疲れますが、平倉洞にお立ち寄りの際には、ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか？