以前、大田駅近くの「韓医薬通り」を訪ねて、シロウトには太刀打ちできないという感触を得ましたが、その中で「ここならアポ無し・知識無しでも買えるかも」という店があったので、きのう（8月5日）に寄ってみました。

今回は買いそうなオーラが出ていたのか、店主らしき初老夫妻が「何かお探しでしょうか」と声をかけてくれました。
「処方なしで買える補薬を。夏に良いものはありますか」と訊いてみると、「今の季節は、こちらがオススメです」と、「センメクサン（生脈散）」なるパウチ入りの箱を指しての回答です。

値段は4万ウォン。ソウルで見るものより箱が重いような？と思ったら、50包入りとのこと。１包800ウォン。非常な手頃価格です。冷蔵庫から麦茶容器のようなボトルを出して試飲させてくれました。甘さ控えめ、心地よい酸味に漢方味で、良い感じです。パウチを手に取ると、なぜか熱々です。「今日、先ほど作ったばかりなので」との言葉に、速攻で購入を決断しました。

店の棚には、紅参キャンディー等の菓子も並んでいます。「乾パン」は少し珍しいなと思い、いくらかと訊ねたら、女性は「いくらだったかしら（男性と相談）…じゃあ、1000ウォンで」
「じゃあ」って、今決まったのかい！と思いましたが、これも予想よりかなり安かったので、買っていきました。キツい高麗人参香料くささのない、まろやかな香りで、わりと美味でした。

袋入りや量り売りの薬材は、やはり玄人向けですが、予約無しで手頃価格の補薬パウチが買える良い店です。この補薬も、バラ売りなしの箱売りのみですが、健康オタクの皆さま、大田ご訪問の際はぜひ…。

　こんばんは。

　「生脈散」は、夏バテや熱中症に効く薬だそうですね。麦門冬、人参、五味子という単純な組み合わせながら、大きな効果があるようです。
　ただ、体内に過剰に水分が停滞し、むくみなどがある場合には適さないようです。

　心臓を守る特効的な効果があるようで、中国の病院では、注射液や点滴にして、狭心症や心筋梗塞、不整脈の治療に使われているそうです。毛沢東の心筋梗塞の治療にも使われたようです。

　ところで、中国の医学サイトに「人参は、中国産よりも高麗人参を使う方がよく効く」とあるのを見ました。

　毛沢東の延命に力を貸したのは、韓国の人参だったのだろうか、ふと、そんなことを考えました。

こんにちは。「処方は社外秘」という韓薬もあるようですが、この「生脈散」の場合、店内の案内（上写真3枚目）にも調合比まで明記されていました。

ただ、以前にソウルの他の韓医院で飲んだ「生脈散」とは味が若干異なりました。伝統茶店でも、たとえば同じ名前の「十全大補茶」「双和茶」が店によって少しずつ味やトッピングが違いますが、やはり、韓薬房・韓医院にも個性があるのでしょうか。「四千年の国」の最高指導者用というと、何かスゴい極秘成分が添加されていたかもしれませんね…。