仁寺洞メインストリートの一等地に「朴英淑窯」と書かれた磁器ティーポット入りのガラスケースがあるのが非常に気になっていました。数メートル奥には、陶磁器ギャラリーのような店が見えます。
きのう勇気を出して入ってみました。
店内には、朴英淑女史らしき人物が、エリザベス女王と歓談する大判の写真が掲示されています。
「これは高そうだ
」と思いつつ、ガラスケースに入っていたのとほぼ同サイズのティーポットを見ると「2000000」との札が。に、にひゃくまんウォン??その近くにあった、直径30センチぐらいの碗は「1000万ウォン」のようです。
眩暈がしましたが、ここでよろけて大型の壷を倒したら1億ウォンかもしれません。気を取り直して店内を一周してみました。作品棚には「撮影禁止・手を触れないこと」のマークが付いています。この掲示がなくても、撮るのも触るのもためらわれる雰囲気ですが・・・。
さて、レジの近くにある不思議な一角に目がとまりました。竹塩&竹塩せっけんの展示です。展示というか、いちおう値札が出ているので売り物のようです。
「朴女史のサイドビジネスだろうか」「いや、作品に竹炭を使うとか」と考えていると、店員嬢が「何かご関心のあるものがございましたら・・・」と丁重に近付いてきました。
「この竹塩石鹸は、朴先生の作品と何か関連のあるものですか」と訊くと、「いえ、ただ先生の愛用されている品で、社長とも知己なので、ここで紹介しているのです」とのこと。パンフレット(日本語版)には、仏教寺院で開発された製品である旨が書かれています。
小型容器入りの、食べる竹塩(白・黒のうち黒のほう)を2粒ほど試食させてくれました。塩味に硫黄(イオウ)味がプラスされていて、食べただけでイオウ温泉旅行の気分が味わえます。特に薬効は謳われていないようですが、何となく「効きそう」な雰囲気です。
結局、何も買わずに出ましたが、店員嬢は邪険になることもなく(もともと、来る人が皆なにか買う店ではなさそうですが)最後まで丁重でした。陶磁器と竹塩に興味のある方、仁寺洞に行かれる際は一度お立ち寄りを・・・。