韓国で「ドーナツ店」といえば、大手チェーンのDドーナツやKドーナツ、
Mドーナツなどが頭に浮かびます。というか、日本でもそうでしょう
（日本にいた頃、近所に名店『Hドーナッツ』の支店ができましたが、
いつも長蛇の列だったため一度も買わずじまいでした・・・）。

が、私の幼少時は、ドーナツは家で作るか「パン屋」で買うものでした。

大田広域市儒城区（ユソング）には、そんな時代にあったような店が
あります。ただし、パン屋ではなくて「ドーナツ専門店」です。

店名は「ヒャンミドーナツ」。その下に「香ばしくておいしい店」とあるので、
漢字だと「香味ドーナツ」だろうと思われます。
店内のドーナツは、新奇な素材や「オーガニック何とか材料」を使ったもの
ではなく、トッピングや中の具もパウダーシュガーやクリーム（カスタード
や生クリーム）と、ごく普通です。

ところが、どれも鮮度が良く、シッカリかつフンワリした食感で油っこさが
なく、オールドファッションタイプのものも外は香ばしく、中はしっとり
・・・と、平凡な（いや、平凡なようで最近は珍しいタイプの店ですが）
店構えから想像できない「実力派の美味しさ」です。

店内の写真を撮らせてほしいというと、店主（？）は「え～、古びてますし、
別に普通の店ですし～」といった返事でしたが、じつは、この店、テレビや
ネットで色々紹介されている、売り切れ御免の有名店のようです。
そのためか、常連らしき来店者たちは、怪しい韓国語で何か言いながら
写真を撮る客（＝私）にも全く無反応でドーナツを選んでいます。

なお、値段は（2012年3月）ドーナツ1個が均一900ウォンで6個4800ウォン、
ミニボール5個1000ウォンと、店構えのとおり庶民的です。
儒城温泉地区にお立ち寄りの際には、ぜひ一度お立ち寄りを。