地下鉄6号線・大興駅の3番出口を出たところに、黄色い看板に「미인브레드（ミインブレッド）」と書かれたパン屋がある。

最初、この看板を見た時、「え、美人（ミイン）のパン？…まさかアメリカ人（ミイン）のことじゃないよな」と思いながら、中に入ってみた。なるほど、看板に偽りなし。美人で感じのよさそうなアガッシがいた。
奥では中年男女がせっせと生地をこねたり、パンを焼いたりしている。

これは買わざるをえない。朝食用の食パンのほかロールパン、マヌルパン、ソーセージパンなどを適当にトングでつまんでトレイに乗せて行く。多めに買っても1ケ600ウォンと安いパンが多いから、懐にやさしい。

看板に出ている「即席パン」というのは、この場で焼いてすぐに店頭に並べるからそう言うのだとアガッシが説明してくれた。毎日3回焼いているそうだ。
味の方だが、いずれも柔らかくてうまかった。近ければ毎日行きたいくらいだ。

全国展開しているチェーン店のパンにはいい加減飽きていたところなので、いい店を見つけたと思っている。最近は、「京義線森の道」をブラブラ散歩したついでに、ここに立ち寄ってパンを買うことにしている。
パンを買い、美人にも会う。임도 보고 뽕도 따고.ことわざを地で行く日常。

あ、そうそう。미인は美人でもアメリカ人でもなく、「味人」だとのこと。紛らわしいけど、味な命名をするもんだ。