外観も青地の看板に「낙원악기상가」とでかでかと書いてあるだけで、英語表記も楽器をイメージさせるイラストも何もなく、事前に知らなければ楽器店が沢山ある場所だということは全く分かりません。そしてその看板の上には、4階にある高齢者向けの映画館で上映されている映画のポスターが掲示されているので、なおさら勘違いしやすいと思います。

しかももともと市場だった場所に道路を通す補償として1960年代に建築した経緯から、道路の上に跨って建っているという不思議な造りの建物で、入り口は端っこの階段を登った2階にあります。建物自体が古いため、常に再開発の議論の対象となっているようです。そして内部も表示はハングルだけ。全くもって外国人観光客向けの雰囲気はなく、商売気も感じません。（笑）

しかしながら、その建物の2階と3階に全部で300店あまりの楽器専門店が入っていて、楽器専門店街としては世界でも有数の規模です。日本のお茶の水にある楽器商店街の店舗数が50店ほどなのからしても、その大きさが分かると思います。日本ではあまり知られていないみたいですが、YouTubeでハングル検索すると結構な数の動画がヒットするので、韓国の音楽愛好家の間では有名な場所なのだと思います。

楽器演奏の趣味がある人は、勇気を出して（？）入ってみると、楽しめるのではないかと思います。