ソウルから車で約1時間の水原(スウォン)に訪れると、街の中心に大きく構えるユネスコ世界文化遺産の一つ、水原華城(スウォンファソン)に出会えます。10月に入り、全長5.7kmに及ぶ城郭沿いでは葦やススキなど秋の風景が見られるようになりました。
よく整備された散策路など敷地内には、外国人観光客はもちろん、韓国人の姿も多数。秋の心地よい風を思い切り感じられるため、家族連れやカップルのおでかけコースになっているようです。
散策しながら城門をふと見上げてみると、鮮やかな色合いの天井画と高い秋の空が美しく調和し、絶妙のコントラストを織り成していました。朝鮮時代後期の1794年に軍事目的で造られた城郭ですが、その芸術性と建築美から、じっくり見て回る人も少なくありません。
夕暮れ時までのんびり過ごしてみると、今度は赤く染まる西の空をバックにより一層迫力を増す遺跡の姿が浮かび上がってきました。夜間は4つの城門は閉まりますが22時半頃までライトアップされるので、散策しながら日中とはまた異なる幻想的な美しさを鑑賞できます。
水原華城の周辺にはにぎやかな繁華街が広がっており、過去にはどんな様子だったのか、その姿に思いを馳せてみるのもまた一興かもしれません。ソウルを離れて秋の小旅行に繰り出すなら、水原華城の様々な顔を見に行ってみるのもよさそうです。
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