8月28日に認定式がとり行なわれ、正式にユネスコ世界文化遺産となった南漢山城(ナマンサンソン、史跡第57号)。朝鮮時代の1392年、現在の京畿道(キョンギド)広州(クァンジュ)市にあたる海抜300m以上の山間に、有事に備えた臨時首都として作られました。
山城の城郭は全長11.76km。城郭内側の約8kmには5つの散策路が整備され、地元の人々や山ガールたちのトレッキングスポットとして親しまれています。美しいビューを楽しめる第1コース(約2時間)など、コースごとに1~3時間程度で回ることができます。
遺跡は行宮をはじめ、崇烈殿(スンヨルジョン)、顕節祠(ヒョンジョルサ)など多数。至和門(シファムン、南門)から歩き始めると、かつて将軍が軍事指揮をするため建てられた4つの楼閣のうち、唯一残存する「守禦将台(スオジャンデ、京畿有形文化財第1号)」も見物できます。
守禦将台は山城の中でも最高峰の海抜606mの場所にあり、絶景スポットとしてもはずせないポイント。城内をはじめ周辺の京畿道一帯がパノラマのように広がり、天気が良い日には遠くソウル・仁川(インチョン)まで眺めることができます。
ソウル近郊にあり、韓国でもっともホットな歴史スポット・南漢山城は、過ごしやすいこれからの季節にぴったりの散策コースです。一方、ユネスコ世界文化遺産としての価値を再チェックする更新頻度は6年ごとなので、今後どのように管理されていくかも注目されます。
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