朝鮮王朝歴代王の墓で、世界遺産の朝鮮王陵(チョソンワンヌン)。これまで文化財保護の観点から非公開となっていた康陵(カンヌン)、思陵(サルン)、崇陵(スンヌン)が補修整備を経て、1月1日より一般公開されています。
第13代王・明宗(ミョンジョン)とその妃である仁順王后(インスンワンフ)を祭ってある康陵は、ソウル市北部の蘆原区(ノウォング)に位置。丁字閣の後方にある墓には、向かって左側に明宗が、右側には仁順王后が眠っています。
京畿道(キョンギド)南楊州(ナミャンジュ)へ位置する思陵は、第6代王端宗(タンジョン)の妃である定順王后(チョンスンワンフ)の墓。早くに亡くなった夫を思いながら82歳までの長い歳月を過ごした王后の心を称して、思陵と名づけられました。
また思陵では、イェガム(祭事の際に読み上げる祝文を記した祝版を埋めるくぼみ)の蓋が、木ではなく石材で作られているため、今でもそのままの姿を残しています。
9つの墓が集まった九里(クリ)市の東九陵(トングルン)にある崇陵。丁字閣は朝鮮王陵の中でも唯一の八作屋根で、色鮮やかな姿が特徴です。文化財庁は、現在未公開の王陵も整備し、40基全てを公開予定だそう。歴史探訪に最適な朝鮮王陵、ぜひ訪ねてみてください。
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