先月29日、韓国の3つの伝統文化がユネスコ無形文化遺産に登録されました。これは人から人へ受け継がれる伝統芸能や儀式、工芸などのこと。綱渡りは、躍動的な動きに加え歌や踊りも含んだ総合芸術として評価を受けました。
伝統武芸ではテッキョンが認定。足技を多用する点でテコンドーと似ていますが、拳を握らず両腕を柔軟に使う、舞踊のような美しさをもった武術です。
3つ目は韓山(ハンサン)モシ。モシとはカラムシのことで、忠清南道(チュンチョンナムド)の韓山地域は良質なモシによる機織りがさかんです。職人の手仕事でつくられた反物は、素朴さと気品を兼ね備えています。
これらを入れると現在、韓国の無形文化遺産は14点。そのほか代表的なものは「東洋のオペラ」と賞されるパンソリ。唱い手と鼓手のみでつづる歌物語で、人の口から口へ歌い継がれた口承文芸です。
宗廟大祭(チョンミョデジェ)は、歴代王の魂をまつる祭礼儀式。毎年5月に盛大に行なわれます。儀式中の演奏・歌・踊りである宗廟祭礼楽(チェレアッ)も併せて無形文化遺産に登録されています。
円を描きながら歌い踊るカンガンスルレ。共同体の和合を願う朗らかな民俗遊びです。今でも伝統公演や行事などで触れることができるこれら無形文化遺産。改めてその意味や価値を考えてみたいものですね。
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