「KIMCHI」「BULGOGI」など東洋だけでなく今や西洋でもよく知られる韓国料理。さらなる発展を目指し、最近韓国では伝統食文化のユネスコ世界遺産登録を進める動きが本格化しています。7月初旬には推進委員会が発足、韓国を代表する伝統保存食、キムチの登録申請が進められることが決定しました。
キムチと同時に登録申請が予定されているのが、冬場に大量にキムチを漬ける「キムジャン」という習慣。「一度に漬け込んで長い期間食べる」という独特の食文化まで含めて、伝統食キムチの価値を伝えていこうという主旨から同時申請となりました。
キムチ、キムジャンの他に申請候補に挙がった料理は、日本でも人気のビビンバ(右)や、韓国の正月料理として知られる雑煮トックッ(左)など。しかしこれらは、商業化を警戒するユネスコの主旨にそれる可能性があることから、登録申請項目から外れました。
2011年7月現在、韓国の無形文化遺産は伝統芸能の「パンソリ」、朝鮮時代の男性芸人による興行「男寺党(ナムサダン)ノリ」、宮廷舞踊「処容舞」、「宗廟祭礼楽」(以上、写真左上から時計回り)など11件。しかし食文化はまだ1つも登録されていません。そういった事情も今回の登録推進の背景にあるようです。
来る11月に開催されるユネスコ委員会では、キムチ・キムジャンに先立ち、宮中料理の登録申請が行なわれる予定。既に世界遺産となっているフランスの美食文化やメキシコの伝統料理のように、韓国の伝統食が世界的に高く評価される日も、そう遠くないかもしれませんね。
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