ソウル市内の大通りに15日、高さ10m近い大きな百葉箱のようなものが登場。「いったいこれは何?」と、ソウルっ子たちの関心を集めました。箱をよく見ると、“着替え中”と書かれたドアがついており試着室を表現。誰かが着替えているのかと、見物者を驚かせました。
ちょっと離れて見るとこの姿。実は日本人旅行者もよく通る光化門(クァンファムン)広場で、箱がある位置はいつも何かにらみつけるように、ある人物が仁王立ちしている銅像がある所です。銅像の主は豊臣秀吉が朝鮮半島に攻め込んだ文禄・慶長の役における朝鮮側の将軍。韓国では忠武公と呼ばれて親しまれている存在ですが、いったい誰でしょう。
答はこの李舜臣(イ・スンシン)将軍。銅像は高さ6.5m、重さ8tで、ふだんは高さ10mの台の上に立てられていますが、長年の風雨で少しずつ損傷。14日に補修工事のために42年ぶりに初めてこの場所から離れて、京畿道(キョンギド)の利川(イチョン)に運ばれました。
17日からは、広場を訪れる市民に李舜臣将軍に扮装する衣装などを貸し出し。銅像があった台の部分に大型パネルを設けて、その姿を映し出すサービスが始まりました。
扮装者は銅像と比べると少し勇ましさは劣りますが、なかなか楽しそうです。銅像が帰ってくるのは12月22日の予定で、クリマスで華やぐ街路に将軍がまたりりしい姿を見せてくれます。
それまでは将軍の後方、約200mに昨年登場した、この銅像。ハングルを創製した世宗(セジョン)大王が、光化門広場を代表して、訪れる観光客をなごませてくれそうです。
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