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徳寿宮「重明殿」、105年ぶりに復元

徳寿宮(トクスグン)に隣接する重明殿(チュンミョンジョン)が、8月29日に一般公開を迎えました。重明殿は1897年に王室図書館として建設され、3年ほどは王・高宗の執務室・外国使節の謁見室としても使用されたロシア風の建物。そして1905年、日本が韓国に強要した不平等条約「乙巳勒約(第二次日韓協約)」が締結され、高宗が外国にその真実を知らせるためハーグ特使派遣を決めた場所でもあります。
植民地時代には日本によって破損され、外国人クラブとして使用されては民間に売却されるなど悲しい運命を辿りました。その重明殿の原形が、日韓併合100年である今年、105年ぶりに復元されたのです。
建物の内部は、「重明殿の誕生」「乙巳勒約を証言する重明殿」「主権回復のための大韓帝国の闘争」「ハーグ特使の挑戦と挫折」というテーマの常設展示をはじめ、再現された高宗の執務室などで構成されています。
展示の中には、「乙巳勒約」訳文をはじめ、イギリス「トリビューン」に報道された高宗の「乙巳勒約」の無効親書、当時の記録写真なども多く、歴史の現場を肌で感じられるようになっています。
観覧には、ガイドが同行します。この日も韓国人の観覧客たちが、ガイドの説明に真剣な表情で聞き入っていました。
入場無料、毎週月曜・旧正月・秋夕の当日休館。観覧時間は10時、11時、13時、14時、15時、16時の一日6回(ガイド付き)。徳寿宮ホームページ(韓国語)での事前予約が必要です。
日韓近代史において運命の分かれ道となった「乙巳勒約」の舞台である重明殿。説明は韓国語ですがパンフレットには日本語も書かれているので、興味のある方はぜひ一度訪れてみてはいかがでしょう。
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