本日6月23日から5万ウォン紙幣が登場。1973年に登場した1万ウォン紙幣以来の高額紙幣の登場とあって、大きな注目を集めています。朝9時からの一般流通を待ちかねたように、南大門(ナンデムン)にある韓国銀行の前には新紙幣を手に入れようと大勢の人がつめかけました。
両替の限度は1人20枚まで、金額にすると100万ウォン。わあ、ずいぶん両替しましたね。ぴかぴかの新札を前にお父さんも満足そうです。
市中銀行でも同じく9時から両替を開始。韓国銀行ほどではないにしろ、朝から数十人のお客さんがやってきたとのこと。ただし、各銀行のATM機は新紙幣にまだ十分に対応できていないという状態だそうで、生活の中に根付くにはもうしばらく時間がかかりそうです。
では、新紙幣を詳しく見てみましょう。肖像画の人物は申師任堂(シンサイムダン)。16世紀前半に活躍し、山水、葡萄、草、虫などを得意とした書画家で、韓国の良妻賢母の鑑と言われる女性。肖像画の横には彼女の作品とされる葡萄と茄子の絵があしらわれています。裏には同時代に活躍した画家の梅と竹がデザインされており、これまでの紙幣とは違った風雅な様子があります。
新紙幣の発行に際して同色系の「5千ウォンと間違えそう」という声が聞こえています。確かに色がよく似ていますが、縦の長さは同じでも横の長さは5万ウォンが1.2センチ長くなっています。韓国の紙幣は金額があがるほど、6ミリずつ横に長いってご存知でしたか?
ところで、5千ウォンの肖像画は申師任堂の息子で「韓国儒学の父」李栗谷(イ・ユルゴッ)。親子でお札に登場とはすごい!お札1枚にも韓国の様々な歴史や逸話がちりばめられています。一度じっくり眺めて、5万ウォン紙幣の秘密を探してみて下さいね。
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